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2006年7月 1日 (土)

熱血獣医

昨日TBSで、「完全密着…どうぶつ病院24時!ペット達の命を救え!熱血獣医スペシャル」という番組がありましたね。皆さん見られましたか?

まず初めに夜間動物病院が紹介されていました。私も短い間でしたが、堺の夜間救急病院でアルバイトとして勤務した事がありましたが、やはり重症の子たちが多く気の抜けない日が続くこともあります。北摂には箕面に夜間救急病院がありますが、スタッフも設備も申し分なく、夜の緊急時にはとてもありがたい存在だと思います。一つお願いがあるとすれば、5:00amまでではなく、せめて7:00amか8:00amまでやってくれたらなと思います。私の父が機械に腕を挟まれ、切断された時救急車が来てから受け入れ病院が見つかるまで30分以上かかったと聞きました。広島というある程度の都市でもこのような状態なのかとびっくりしましたが、それに比べ全国の獣医さんたちは頑張っていると思いませんか?

夜間動物病院の若い院長先生が自宅のプレハブ小屋に「仲間がいる」と言って入っていきました。『ああ、猫達の為に小屋を作ったのか・・・』と思い見ていると、小屋の中にはケージがびっしり並んでいるではないですか。犬や猫十数匹を世話しており、「自分の限界以上のことをしてはいけない・・・」と言っていましたが、あの状況はすでに限界を超えているのではと思いました。テレビで放映してもらうということは、先生自身が良い事をしていると思っているのでしょう。

多くの日本人は長く生きることに重点を置きます。それに比べ欧米人は生きる質に重点を置きます。人は『死ぬ』ことを知ってしまいました。今のことも未来のことも考えることが出来ます。それに比べ『死』を知らない動物たちにとっては、今その時が重要なのです。

無責任な飼主に捨てられる動物は非常に多くいます。そういう子達を助けてあげたいと思う気持ちはほとんどの獣医師が持っています。しかし、一生ケージ内での生活を強制される動物たちは本当に幸せでしょうか?その思いから当院には『輸血犬・猫』がいません。輸血の為に一生ケージ内で生かされる事も、ある意味虐待だと考えているからです。

相川動物医療センターの相川先生は獣医界では有名な先生の一人です。アメリカの大学で外科専門医として実践してこられたからです。ただ、ちょっと言い過ぎな部分もありました。実際に全国には相川先生と同等もしくはそれ以上の技術や経験を持っている先生はいらっしゃるからです。椎間板ヘルニアの手術は難易度の高いものではありません。きっちりと悪い場所さえ分かれば、多くの先生たちがこなせる手術です。あのダックスフンドも状態としては最悪ではなかったので、おそらく他の先生がやっても同じ結果になったと思います。決して『奇跡』ではありません。相川先生も『手術をするということで来院されたんですか?』と聞かれてました。状態によっては、手術してもしなくても結果はあまり変わらないという事も多いからです(良くなる時間は手術した方が早いですが)。

問題は、主治医がきっちりやることをしていなかったことだと思います。手術には特殊な器具も必要ですが、すべての病院が持っているわけではありません。最初の主治医がしっかり説明し、手術のできる病院を紹介すれば良かったのだと思います。

心配なのは、ヘルニアの手術をしたがうまく治らなかった場合、『相川先生だったら治っていたかもしれない』と考えることです。あの番組を見たら誰でも相川先生に手術してもらいたいと思います。誰がやっても同じ結果になる位の手術もあれば、相川先生はじめ、手術の優れた先生がやった方が良い手術もあります。それを見極めるのが、『主治医(ホームドクター)』だと思います。

『超デブ犬の2週間限定ダイエット』と聞いたときに、誰もが「2週間だけかよ!」と、さまぁ~ずの三村ばりの突っ込みをしたと思います。3ヵ月後にかなりダイエット出来ていてほっとしました。犬のフィットネスクラブいいですね。しかし1回約1万円。そんなお金をかけて急激なダイエットをしなくても食餌を減らせば、お金も浮いて体重も減るのにな~と思ったのは私だけでしょうか?ペットボトルに穴を開け、フードを入れるのはいいですね。

犬猫の里親探しに力を入れている先生がいらっしゃいました。年間100頭の里親。すばらしいです。本当に動物に対する愛情の強い先生だなと感じました。

エキゾチックアニマル専門の獣医師が、「昔診てもらった獣医は何も分からないのに大きな態度だったから、獣医が大嫌いだ」と言っていました。彼はいわゆる「マニア」で、獣医師になる前から、生態などの知識は豊富だったと思います。だからと言って、当時の獣医師をあんなふうに非難するのはどうかなと思います。犬・猫でも一生勉強が必要な獣医学です。一生に数匹見るか見ないかの野生動物のことを詳しく知らないのはそんなに非難されることでしょうか?もちろん、僕から見ても「どうしてこんな治療を?」と思うようなことをしている病院もありますので、彼もたまたまそんな病院を経験してしまったのかもしれません。彼以上にエキゾチックアニマルについて詳しく、一般の獣医師に広く指導しているすばらしい開業獣医師もまだまだいます。

老後や重大な事情でどうしても飼えなくなったペットを飼い続けてもらえる団体も紹介されていましたね。約100頭を5人で面倒見ているといっていました。また、寄付で成り立っているらしいです。大変厳しい状況のようですが、ペットフード会社や大阪市が協力して、南港の無駄になっている空き地などを使ってやってくれたらいいんですけどね。大阪市内なら、ボランティアもたくさん集まると思います。

以前は『気』で病気を治す獣医や、他の獣医師が処方した薬を『独自の検査機械』で分析して、「これは水だ!」などと飼主に言ったりするようなフェラーリを乗り回す獣医など面白おかしくこのような番組が作られていたような気がしますが、最近は本当に頑張っている獣医師達がよく登場します。私も立派な先生方に負けないよう、飼い主様に安心して任せてもらえるようなホームドクターになるべく日々頑張ります。

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コメント

くすのき先生のブログとても詳しく記載されてて
素人の犬飼い主には親切で丁寧です(ありがとう)

投稿: bibi | 2006年7月 4日 (火) 12時28分

bibiさんコメントありがとうございます。
今後も分かりやすく、楽しいブログを作っていけるよう頑張ります。

投稿: 縄田龍生 | 2006年7月 8日 (土) 18時37分

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