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2007年2月

2007年2月27日 (火)

犬ブルセラ症感染犬救助③

今現在、多くの命が人間のエゴにより奪われていると思うと本当に悔しい。

人間以外の生き物は人間の勝手なエゴにより、どうにでもなります。

私達は、痒いというだけで平気で蚊を殺します。気持ち悪いというだけで他の虫も殺します。生きる為に牛を殺します。健康、生命を守る為に鳥インフルエンザに感染した鶏を殺します。動物の命は殺めてはならないが植物の命は殺めてもよいとする人たちもいます。

何を殺し、何を生かすかは人間のエゴ以外にありません。ある国では牛を絶対に殺しません。ある国では犬を生きる為に食べます。その国や環境におかれた状況により、人間以外の生き物に対する命の重みは変わってきます。当然です。それが人間です。

学生時代、10300円の安アパートで暮らしていると落ちているパンくずに蟻が列を成してやってくる事がたまにありました。壁際に沿って一生懸命運んでいます。次の日にはパン屑もろともいなくなっています。そんな時皆さんはどうされるでしょうか?私もいろんな人にこの話しをしましたが、ほとんどの人は蟻を退治すると言います。『放っておいても次の日にはいなくなるんやで』と言ってもためらいもなく蟻を殺します。

かといって私も家の中でゴキブリを見たら放っておく事が出来ません。生理的にどうしてもダメなのです。蟻は生かすが、ゴキブリは殺す。100%私のエゴです。

日本では、家畜伝染病予防法の中で、人に対し多大な被害を与える感染症を持った犬を殺すよう定めています(法定伝染病)。狂犬病です。日本国にとって、根絶しなければならない感染症だからこそ、犬の命を奪います。犬の命を奪う事が強制されているのは狂犬病のみです。

その他様々な人畜共通感染症があります。身近なところでは、回虫症、犬フィラリア症、カンピロバクター、サルモネラ、レプトスピラ・・・そして、ブルセラ症。

これらに感染していたとしても、人間に与える影響がゼロでないにしても、感染犬の命を強制的に奪うほどのものではないという判断から法定伝染病には指定されていません。ただ、人への被害や病気の性質などからでしょうか、レプトスピラ感染症のみは届出伝染病として指定され、感染を発見した獣医師は行政に届けなければなりません。それでも感染犬を殺す事はありません。尿からの排菌がなくなるまで外出禁止を強制する法律もありません。

人間の健康の為に日頃から殺処分されている動物もいます。ネズミです。ネズミは様々な伝染病を媒介します。ネズミが媒介する恐れのある病気の性質を考え、ネズミの命を奪う事を選択しています。この事にもちろん私自身反対するはずがありません。当然行われるべき処置だと考えます。しかし、ネズミに対し、ごめんねという気持ちはあります。

それでは本題ですが、ブルセラに感染した犬はどうでしょうか?

尊い犬の命を奪う事は、その病気の性質や人へ与える影響、感染犬の治療・管理の難易度などいろいろな事を考慮した上でやむなしなのでしょうか?

全く同じ病気が、もし鶏に起こったら、もしかしたら殺処分に対する私の考えも違うかもしれません。まさしく私のエゴです。

しかし、私が生まれて今まで、犬や猫は特に人の伴侶犬として身近にいました。そして、そういった動物を助ける事がしたいと獣医になりました。

大学卒業前にアニマル・アシステッド・セラピーについて講演を聞き、非常に興味を持ちました。アメリカにいる間に地元の獣医師が自身の犬を病院へ連れて行くというセラピー活動に同行もさせてもらいました。デルタ協会の年1回のconferenceにも出席しました。その時、日本でのアニマル・アシステッド・セラピーの第一人者の方々とたまたま会い、話を聞くことが出来ました。東京医科歯科大学の人医の先生にそこで言われた事にある意味愕然としました。先生は、『最近、獣医さんがセラピーに興味を持ってくれてとてもありがたいんだけど、治療の効果や、患者さんがどうのこうのというのは私達人医の仕事。多くの獣医さんはこういったことに興味を持っている。私としてはセラピー動物の健康面や精神面などを獣医師として見ていき支えて欲しい』と言われました。

そうなんです、例えセラピー犬と言えど訪問活動などにより精神的にも疲れます。動物が言葉を喋れない分、動物達の代弁者として、また、動物達の最大の味方として私達獣医師(特に臨床獣医師)は存在しているはずなんだ。と、当たり前のことに気付かされました。

帰国後、臨床獣医師として飼い主様に、『どうかこの子の為に検査・治療をしてあげてください』と言う事もあります。経済的な理由やペットに対する考え方の違いなどで全ての飼い主様が私の思うようにしてくれるとは限りません。もちろん、ペットの命はその飼主に委ねられており、それをどうこうしようと言うつもりはありません。批難するつもりも全くありません。しかし、最後まで動物の味方でなければならないと思っています。

今回の救援本部には様々な方が参加していますが、ほとんどが犬の味方であるべき方々です。この味方であるべき方々が犬達を守る為どのような意見交換をしたのか分かりません。議事録だけでは分かりません。守る為の意見交換をした上で、人の公衆衛生の専門家や、人を守る立場の人医、厚生労働省などがやはり殺処分やむなしとなったのであれば、国や行政(つまり日本国民)の意向だということで諦めざるを得ません。犬好きだから殺すなとか安易に言っているわけではありません。

だらだらと書いてしまって何だかまとまりがありませんが、私がある意味リスクをおかしてまで、ブログで発言する真意は分かっていただけたでしょうか?最後まであの犬達の最大の味方であり代弁者でありたいからです。

さて、みなさんのコメントに対するお答えをしていきます。

>犬のブルセラ症は怖くないんだという事をより多くの人に知ってもらえればと思います。

へぇ~そんなこと簡単に言っていいの?くすのき先生。
またたびに抗議しないの?
僕はくすのき先生じゃなく「縄田龍生」先生だ!って。
あんたAAに弱み握られて(金つかまされて)言いなりになって獣医失格だね。
「ブルセラ感染症専門動物病院」って大きく看板上げれば?怖くない病気なんだから。

上の文で分かってもらえたと思いますが、無害な病気とは言っておりません。尊い犬の命を奪ってまで根絶しなければならないほどの怖い病気ではないということです。私の個人的な意見だと言う事ではなく、日本の法律がそう示しています。また、嘘を本当のように言い、人をおとしめようとする行為は名誉毀損に当たると思います。今後ひとりの大人としてそのような行為はここだけでなく慎んだ方が良いかと思います。

一方的にブルセラは簡単だと決め付けるのはどうなんですか??確立が0でなければだめでしょ!!

確立がゼロでなければダメなのは日本の法律では狂犬病だけです。実際、行政の譲渡会に出る犬達は、ブルセラ検査、回虫検査、カンピロバクターの有無、フィラリア検査などしていますか?少なくともブルセラ検査はしていないはずです。この行政のダブルスタンダードをどうお考えでしょうか?人畜共通感染症の可能性ゼロを譲渡の条件にすれば、行政からの譲渡会はおそらく二度と出来ないでしょう。それがお望みですか?

適正な環境でずっと投薬し続ければ殺さなくても平気だと思っています。そう言えばいいんではないのですか??

定期的な検査を行っていけば、投薬し続ける必要はないし、シェルター内のみでの生活を強いる必要はないと思っています。むしろ、避妊・去勢・治療後の再発率がはっきりしないならそれを調べる最大の機会だったとも思います。検査は採血して検査センターに送るだけですので獣医師誰でも出来ます。行政が協力してくれたらもっと簡単に出来ます。何年かかけて再発率の研究をすれば今後起きるであろう事態にもより科学的に対処できたと思います。研究という意味でも全頭殺処分の判断は大きな間違いであったと思います。


費用なども里親募集するなら教えなければいけないのではないでしょうか??

その条件で里親がみつかるかもしれませんが、その条件を本当に守るかどうかどうやって確認するのでしょうか??

こんな事は今話す事ではないと思います。もちろん里親となる人には十分の知識と報告義務を課せばいいだけで、行政が協力してくれるとこれもよりやりやすくなると思います。

100匹の犬の命を救うのとそれ以外の日本にいる犬達を危険にわざわざするのはいかがなものなのでしょうか??

100匹の犬の命を救うのと他の犬達に感染させる可能性がほとんど無いけれどもゼロとは言い切れない状態にするのというのが本当のところです。私は100匹の犬を救う方を支持します。フィラリア症に感染した犬はたくさんいます。治療しない飼主もいます。他の犬や人に危険を及ぼします。殺すべきでしょうか?NOです。フィラリアは予防で100%防げます。また、人への感染は非常に稀です。だからNOです。

説明をこの文章以外しないで渡すのは危険きわまりないのではないでしょうか?

言われていることがよく分かりません。私の文章のみを里親に渡すということでしょうか?誰がそんな事を言ったのでしょうか?

世の中完璧なものなどないのですから、感染を広げないよう命を助けるほうがいいんじゃないんですか??

感染するものはその可能性がゼロにならない限り、健康なものの為に死ねというように聞こえます。もちろんこれが狂犬病であれば話は別です。今はブルセラです。

だから、先生がもっと具体的に何に注意が必要かなどをもっと書かなければ、簡単に考えてしまう人が増えてしまうのではないのでしょうか?

感染治療後、定期的な検査。これでいいと思います。尿からの感染と言われていますが、他の犬へ尿を通じて感染させるとすればよっぽどの事です。どんな感染症でも菌が体内に入ったからすぐ感染というわけではありません。万が一、ごく微量の菌が尿に混じっていた。それがアスファルト地面に溜まった。他の犬がその尿を飲み干した。こんな状況を想定しているのでしょうか?人類を脅かすようなとんでもない菌が発生したという訳ではありません。必要以上に怖がる人が増える事のほうを懸念します。

この子達は、ブルセラ病を持っているわけですから自然にうつる確立より高いでしょ。

ブルセラを治療し、飼われる方も認識します。定期検査もします。また、ほとんどが交尾や死亡胎仔、胎盤からの感染ですので、自然にうつる可能性のほうが高いと思います。

一般家庭などに譲渡等が今後あるのなら、たくさんの知識のある人でなければ怖いのでは??ないんですか??

もう叶わなくなりましたが、譲渡時にはもちろんそれなりの説明をするはずです。当たり前です。

やわらかくというかもっと他の犬のことも少しは考えてもいいんじゃないんですか??あなたは自分がかっている愛犬とそのようにブルセラの治療で1度陰性と判断されただけの場合、自分の犬と一緒に同じ環境下で検査もなしに飼いますか??

一度の検査だけで判断はしませんし、誰もするとは言っていません。ブルセラ検査されていないブリーダーの犬を飼うのも同様だと思います。また、新しく犬を飼った場合ブルセラ検査をわざわざするかどうかは分かりません。今いる犬もしていません。おかしいと思ったら検査します。自分にも治らない発熱等があれば病院で診てもらいます。それでも治らなければ犬を飼っている事を告げ、ブルセラの検査を私自身してもらうかもしれません。そしてブルセラだと分かれば治療してもらいます。それだけです。

日本の犬のブルセラ病数パーセント(1~6%といわれているようですが)といわれていますが、それはいつの年代のどこのデータなんでしょうか?・・・・私は、犬の繁殖等もしています。

報告ごとに%は変わってきますので、ある報告では1%だったけども、ある報告では6%だったという事だと思います。一つの報告ではないはずです。今回の陽性犬を治療して飼ってもらうよりも、ブリーダーが検査無しで繁殖し続けそれを世に出している事の方がはるかに危険な事だと思いますが、当然あなたは全頭検査を毎年されているという事ですね。

繁殖している犬たちを外に連れ出すことが怖いと思うのは私だけでしょうか?

和泉の陽性犬は今から繁殖に使われる事はありません。当たり前の事です。繁殖している陽性犬を外に連れ出すと言うのは誰が言ったのでしょうか?

でも2/19にここでくすのき先生がこう書いています。


②伴侶犬の場合、感染犬の隔離。不妊手術および投薬治療。治療後3ヶ月間は血清学的検査をし、陰性であることを確認。再治療に反応しない時や、費用の面で飼主が負担できない時には安楽死も考慮される。

1日で考えが変ったのはナゼですか?誰かの指示ですか?
くすのき動物病院ではブルセラ犬は片っ端から安楽死させるのかと思ったので。

2/19の文面は下に参考資料が書いてあると思います。私の意見でも何でもありません。ちなみにこのガイドラインはIVISのガイドラインです。また、費用面ですが、一般的に欧米の獣医費用は日本と比べかなり高額です。医療費と同様です。質問等は結構ですが悪意を持ったコメントはお控え下さい。

国立感染症研究所の病原体検出マニュアルの763ページから777ページまでが、ブルセラ症に該当しています。その中にある文面で、・・・・これらの方法によってヒトのブルセラ感染が激減した国が多い。

よく見てもらうと分かりますが、これはほとんどが家畜のブルセラについてです。

定期的に検査していてもいつの時期に再発していたかわからず、周囲のヒト・犬への感染を広げてしまい、最終的にブルセラが蔓延する日本となった場合、・・・

このような事が起こる可能性は限りなくゼロに近いと思います。それでもよく『ゼロではないのですね?』と言われる方がいらっしゃいます。『無い』とか『ゼロ』を証明する事はかなり難しいことは少しでも科学を学んだ方なら分かると思います。家でくつろいでいて飛行機事故に遭う確立はゼロではありません。また、幽霊がいないと証明する事は出来ません。

ブリーダーが所有であれば商業的利用されている対象で全頭処分もありうるといった形になるのではないでしょうか?

ブリーダーが所有しているかではなく、ブリーダーが陽性犬を所有し、さらに陰性犬で今後も繁殖を続けると言った場合に、陽性犬の引き取り手がいなければ陽性犬全頭安楽死となるでしょう。しかし、ブリーダーが今後一切ブリーディングをせず、全頭治療し、ペットとして飼うというなら殺処分する必要はありません。

また、直射日光でとのことですが、夏の場合は4.5時間 冬は50~60日の記載を見かけた事がありますので、・・・この辺は語弊のある表現だったのではないかと思います。

参考文献を読んでください。私はブルセラ症の専門家ではありませんので参考資料からこれらの客観的事実を書いています。

今はブリーダーでなくとも一般家庭でも興味なのか愛犬の子が見たい等安易な繁殖が横行していますよね。こういった場合でも、感染の確立は低くというのでしょうか?

今回のブルセラ犬の話でしょうか?それとも一般的な話でしょうか?

先住の子に感染。その子がキャリアで妊娠出産がなされたとき、その2次感染は無いと先生はおっしゃるのでしょうか?

可能性はゼロでは無いと思います。しかし、限りなくゼロに近いと思います。また、今回の犬達は繁殖させるような家庭には絶対に譲りません。また、先住犬のいる家では先住犬の不妊手術が当然条件に含まれるはずです。

最後に、ブルセラ属の菌はすべてバイオセーフティレベル3に分類される。となっています。キャニスは安全で含まれませんとはなっていません。

バイオセーフティーレベル3と言うのは細菌等を扱う実験施設の基準であって、生きている動物に対する物ではありません。もし感染犬に対するものであれば、現在のあんな状況でいいはずがありません。全く異なった物に対する基準をあたかもそれそのものの基準かのように引用する事はとても間違った事です。

輸入動物の検疫のなかにもブルセラキャニスは項目であったと記憶しています。

しっかり調べて書きましょう。犬の検疫は狂犬病とレプトスピラ症です。1分で調べられます。

そんな高価な投薬をこれから10年か15年かわからない続ける負担や、検査も最低でも1万以上することも多いでしょう。

一生薬を飲み続ける事はしません。大阪府もそう言っています。どこにそんな事が書いてあったのでしょうか?

近隣への2次感染発覚の場合の責任も伝えたうえで里親募集の話も進めるべきですよね。

何の責任でしょうか?それではあなたはインフルエンザに感染したとき、外出時には『私はインフルエンザに感染しています。免疫の落ちている方は死ぬ場合があるので近寄らないで下さい』とでも言うのですか?ブルセラでは日本で人が死んだという例は聞いた事がありません。海外の例も今のところ知りません。しかし、インフルエンザで毎年何人の方が亡くなっているかご存知でしょうか?何でもかんでも人の責任にする現代の風潮にも問題があると思いますが。

人間への診断がブルセラを余り認識していない医師が他の病状で診断の為10~25倍くらいの確立で人間への感染が報告されていない可能性があるとのことでしたので、もしかすると、死亡例があったとしてもわからず、報告がなされていないものも多いのかもしれないですね。

犬以外のブルセラ症では死亡例があったのかもしれません。分かりません。国立感染症研究所の病原体検出マニュアルのブルセラ症はほとんどが家畜のブルセラ症についての記述です。

そんな安易な病気をバイオセーフティレベル3に設定するのか?

先ほども説明しましたが、病気がバイオセーフティーレベル3ではありません。実験室内での病原体の取り扱いがバイオセーフティーレベル3なのです。ちなみに日本でも昔発生があったポリオウイルスはバイオセーフティーレベル2です。人に対する病原性はどちらが強いか分かるはずです。ウイルスの性質やワクチンの有無などから決められているのだと思いますが、犬のブルセラより安全なウイルスであると言えますか?

いち獣医師さんの・・・

悪意を持って書くのはやめましょう。

引き取って100%感染させない自身がありますか?

100%は無いですが、99.999999999999999999999999%の自信はあります。

尿(避妊去勢済みの場合)が感染源としてあるなら、それをどういう風に処理したり、散歩のときにさせない、盲導犬の用に排尿のしつけをするや、マナーパンツをはかせつづける、とかそういう情報もつたえるべきではないのでしょうか??

そこまで必要とは思いません。ただし、定期的に検査をして、陰性が続くという条件の下です。

そしてなめたときの感染の確立など

誰も調べていないので分かりません。今回の子達が再発率を調べるにあたっても重要な意味を持っていたと思います。

この情報量からでは、おかしいのでは?

ではなぜ、届出伝染病にもなっていないのでしょうか?それがかなりのところを物語っているのではないでしょうか?ジョージア州でも州が認可する施設だからこそ繁殖を続ける繁殖場の繁殖犬へは安楽死処分ということですが、一般家庭犬にそれを求めていません。伝染はほとんど繁殖行為によってなされるからです。

ブログの趣旨が180度変更されたかのような・・・

ブログの趣旨は、当初から、当院へ来院される飼い主様へ、私がどんな考えを持ち、どんな人間であるかをより知ってもらう為です。このブルセラの件を書いて私の考えを伝える事が趣旨に合っていないとは思っていません。

200頭を超える(ブルセラ症感染犬および同居していた犬)を獣医師として責任を持って隔離治療できる資金力および技術力を提示されるべきではないでしょうか?

またたび獣医師団さんとアークエンジェルズさんがその事についても府に対し、用意があるので話し合いを持ってもらうよう何度もお願いしていました。結局府は聞き入れませんでした。

一度陰性でもキャリアの可能性ありますよ。血液培養ではなく、抗体検査ですよね?うつってないと断定するにはまだ、時期が早すぎるのでは??

もちろん一度の抗体検査では判断しません。仰るとおり潜伏期間があります。しかし、抗体検査の陰性に関する信頼度は比較的高く、逆に偽陽性が多く出ます。大阪府が行った検査は抗体検査と、より精度の高いPCR検査です。PCR検査の方が正確と言ってもいいと思います。第一回の議事録(6ページ)に書いてありますが、実際は陰性だが、抗体検査で陽性となったのは80頭います。逆に実際陽性だったのに抗体検査で陰性だったのは9頭です。大阪府が陽性犬をどう判断したのか分かりません。PCRで陰性だった犬も抗体陽性であれば陽性犬にしたかもしれません。もしそうであれば、感染していないのに80頭が殺されたということになります。もちろん検査というのも100%というものがありません。血液培養ももちろんするべきでしょうが、時間がかかるのでしていないのかもしれません。

どのように気を配り、どのように生活させていくのか等々の提示なさったらいかがでしょうか?

今までの説明で分かるでしょうか?

まだ、何も準備されていないわけではないのですよね?
隔離する為に当然その子のためだけに部屋が用意されており、また、消毒薬の確保・防護服・防護めがね・手袋・防護フィルターのついたマスクの入手先等検討されているのでしょうか?

話がえらい飛躍していますが、場所はアークエンジェルズさんが用意できるといっています。消毒薬ぐらいいつでも手に入ります。大阪府のあの宇宙服のような防護は実験室では無いので必要ないと思っています。

ちゃんと文献を見ていけば最低でも必要な事かかれていると思いますが。

その文献を提示してください。去勢避妊し、治療もするのにそこまで必要であるという文献を見た事がありません。まあ、防護に関するものぐらい、業者に注文すればすぐに手に入ります。

感染症である限り冷静な目をもてない人が飼育するのはいかがなものかと思いますよ。

冷静な目をもてない人に里親になってもらう事は無いと思います。

行政に対しては、ちゃんと治療してほしいと訴えていくべきですが、何をしたいのですか?

死ななくてもいい犬を殺さないように考えて欲しいのです。

飼い犬から感染した男性の例が書かれています。・・・・・

犬や猫の回虫が人に感染すると、失明する事もあります。では、全ての野良猫を殺すべきとお考えでしょうか?フィラリア症は肺に寄生すると、肺がんと間違って診断される事があります。ではフィラリア予防していない犬は全て殺すべきでしょうか?予防しない飼主をどのように罰するべきでしょうか?藤田先生は病原性の弱い寄生虫くらい腸の中に飼っていた方が良いとまで言われています。それらの寄生虫だって、99.9999%安全でも100%安全ではありません。例外というのはどこの世界にもあります。例外にスポットライトを当てて、必要以上の恐怖心をあおる事こそ問題だと思います。そんな事もあると知っていればいいレベルの話だと思います。

とりあえずブルセラに感染された犬を診ているくすのき先生はそれを公表すべきだと思いますよ?

ブルセラ症の犬を見ましたが、診てはいません。違いが分かるでしょうか?ブルセラ陰性の犬は診ました。再度ブルセラ抗体価を測定しましたが陰性でした。公表というのは何を公表でしょうか?意味が分かりません。

今は、ずっと陰性の反応の子を先に助けるべく呼びかけたほうがいいのではないでしょうか?

陰性の犬を譲渡会に出すのはすでに救援本部で決まっていることです。私が言わなくてもやってくれるはずです。環境改善・集中治療などはみんなが言っている事ですが府(獣医師会も?)は無視しています。

花王さんも「ブルセラ症」こうおっしゃってますが?

何が質問なのか分かりませんが、そのサイトには同時に回虫症なども書かれています。何が言いたいのですか?

里親への用意ができているならどう用意できているのか言えばいいだけの話ですよ。

何故今の時点で里親の用意が出来ている必要がありますか?隔離施設は用意でき、そこから里親を探していく事に何が問題なのでしょうか?

それを里親??話が早すぎるんですよ。

今誰も里親の事を話し合おうなんて言って無いと思います。あなたの論理で言えば、殺処分こそ話が早いと思いませんか?

大阪府の人間達が言った言葉のミスをつつくのではなく、自分達で第3者機関に検査などしてブルセラ病の詳細をしらべていけばいい。そうした、詳細な情報がない上でどう国をかえれますか?

殺そうとする方が情報を詳しく知らず、助けたいと思っているほうがより情報を持てというのはチンプンカンプンです。私達は仕事の合間をぬって調べています。府の人たちや大学の先生方は仕事として調べています。詳細が分かっていない大阪府の人間達というのはどういうことでしょうか?詳細を分かった上で彼らは殺処分と判断したのではないんでしょうか?言葉のミスをつつくとはどこの部分か指摘してもらわないとコメントできません。

完全隔離のスペースを用意でもして、ブルセラ病の詳細がわかるまでそこで飼えばいいだけの話ですよ。

それを大阪府は拒否しているのです。

それからでも遅くはないのに里親里親と急ぐそんな人が、他人の犬に配慮できまか??

誰が急いでいるんですか?

完全な陰性犬の扱いだけでも改善要求してから、ブルセラ病陽性犬キャリア犬の要求すればいいんじゃやないんですか?

陰性犬の扱いも含め要求しています。今回の殺処分で何を一番に要求するのかはっきりしたと思います。陽性犬の命ですよ。とりあえず、殺処分はしないで、話をさせてほしいという要求を府は無視して殺しました。

アイオア州のことについて他ブログにての掲載があり、その中の文献を私も拝見しましたが、・・・

こういうことを言う際はその文献を提示してください。

質問に答えるのはかなり労力と時間がかかります。今後どれだけ質問に答えられるか分かりませんので、的を絞った質問をして下さい。

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2007年2月24日 (土)

犬ブルセラ症感染犬救助②

和泉市のブルセラ犬達はとうとう行政のみの管理になってしまいました。本当にこの方向で正しいのでしょうか?そもそも個人(経営者)が責任を持って管理すべき問題に何故大阪府は税金を投じてまで乗り込んだのでしょうか?それ程重大な感染症なのでしょうか?

本来であれば、ボランティア団体に行政や獣医師会が協力してこの問題に立ち向かうというのが最も理想的な形だと思うのですが、救援本部にはボランティアに携わる人たちは入っていません。犬達の世話をするにはどうしても愛護団体の力が必要だと思います。

何故入ってもらわなかったのでしょうか?

府民の税金で何ヶ月にも渡り管理し、譲渡会をし、決まらなければ保健所の犬達同様窒息死をさせようとでも思っているのでしょうか?

何年かかっても保護管理し、里親を探すのでしょうか?

では、他のブリーダーが崩壊し、またブルセラ等の感染症に感染していれば同じようにしてくれるのでしょうか?

動物愛護団体等の主張は、犬のブルセラは決して怖い病気ではなく、治療する事により一般家庭のペットとして十分幸せな一生を送れるというものです。

一方、大阪府の主張は、例え少しでも人の健康に影響を及ぼす可能性があるのなら、その可能性をゼロに近づける為、犬の命を奪うのも致仕方ないというものです。

本当のところはどうなんでしょうか?色々な情報から皆さんはっきりとした事が分かりません。

この問題を考えるにあたって、重要な条件があります。それは、感染犬はペットであるのか、それとも繁殖場の繁殖犬(経済動物)であるのかという点です。

救援本部の議事録などを参考にしながら、疑問点を私なりに考えていきたいと思います。

第1回救援本部会議議事録では、

勝川主任研究員は、『2週間の治療で菌は排泄されなくなり、他の犬への感染はなくなると考えられる』と言われている。もうすでに投薬から2週間以上も過ぎているだろう。感染するとしたら環境からだろう。どうしてもっと衛生管理を徹底しない??どうして他の場所へ移動しない??

森山委員は、『(人に感染したとき)症状が無ければ陽性であっても治療対象とならない』と言われている。インフルエンザも感染しても症状が出なければ病院へ行かず、もちろん治療しない。我々には免疫というすばらしいシステムがある。しかもブルセラ(Brucella canis)は人に感染しても人の免疫に対して非常に弱い。『canis』というのは『犬』という意味で、本来犬の病気である。大体病名に種の名前が付く時は、その種特異の病気である。例えば、パルボウイルスは犬にも猫にも感染するので犬パルボとは言わない。反対に猫エイズとか猫白血病ウイルスというのは、猫のみに感染するのでエイズであり白血病ウイルスなのである。そういった意味では、全ての哺乳類に感染する狂犬病を狂病と命名したのは人々に大きな誤解を招くので失敗であろう。英語ではRabiesであり、canineとかdogといった単語は入っていない。

話はそれましたが、

笹井助教授は、『アメリカでは陽性犬は殺処分するのが主流である』といった発言をされている。本当だろうか?ジョージア州のHP内の文面を見てみた。

色々書かれているが、2ページのPrevention Measures/Control(予防対策/制御)という項目ではEradication from Licensed Facilities(許可施設からの根絶)と題して細かく説明されている。確かにその中で、『感染犬の隔離、検査、安楽死は商業的繁殖施設での病気の拡散の排除や予防の為には重要な処置である』と書かれている。

ちょっとまてよ・・・。商業的繁殖施設・・・つまりブリーディングを続け、犬を人に売り、収入を得ている施設と限定している。この報告文の1~4ページどこを見てもペットの犬も感染したら殺処分だなんて書いていない。

理由は明らかです。商業的繁殖施設で無い限り、感染の拡散はそれ程危惧されないということです。何故か?それは、感染のほとんどが交尾によって起こり、また、出産時・流産時の胎盤や胎仔から起こるもので、不妊手術をしたペットから拡散する事は極めて稀だからです。もちろんそれでも可能性はゼロではありません。しかし、ゼロで無ければならないという理由もありません。ゼロで無ければならないのなら、全ての輸入犬や全ての販売されている犬の感染の有無の確認を強制しなければなりません。何故してないのでしょうか?そこまで必要ないからです。

繁殖施設での感染を制御している限り、今の野良犬の少ない日本でブルセラ症が蔓延する事などほとんど考えられない話です。蔓延を防ぐ最も有効なのは、全ての繁殖施設にブルセラ検査を義務付ける事です。治療を行う事のできる伴侶犬を殺す事ではありません。

いまの和泉市の犬達は繁殖用の犬達でしょうか?答えはNOです。

あの子達は狭い檻の中での繁殖という虐待行為から開放され、やっとペットとして飼われて幸せな一生を取り戻そうとしている子達です。伴侶犬なのです。今後あの子達の子どもが生まれる事はありません。ですから、潜伏感染している無症状の仔犬が世に出回ることは絶対にありません。陽性の犬はその事を十分承知の上で里親にもらわれていきます。

笹井助教授は、『家畜のブルセラ症は移動制限の対象になっているので移動は慎重に行うべきである』とも言われていますが、犬は家畜ではありません!!!

野田委員は、『全くの陰性と言えないなら、獣医師へ預けるのは難しい』と言われています。そこで聞きたい。ブルセラごときで入院拒否する動物病院はどこだ???ブルセラ症陽性の犬でも入院が必要なら入院させて治療する。それが私達獣医師の務めじゃないのか?ブルセラよりも怖いパルボウイルス感染の犬や猫だって必要ならば入院・治療する。衛生管理を徹底し、院内感染起こさないようにするのがプロの獣医師の仕事でじゃないでしょうか?一般臨床獣医師を馬鹿にして欲しくは無い。

また、事務局は全て募金で行うとしているが、本当に募金は集まるのか?検査費用だって、薬代だってばかにならないはず。募金で何とかしようなんて考えながら救助に乗り出したのか?あまりにもいいかげんだと思いませんか?だから満足な物資もなく、衛生管理も行き届かないのでしょうか?

また、第2回救援本部会議概要では、

『ブルセラ陽性の犬を一生隔離して管理する事は困難』と書かれているが、一生隔離する必要がどこにある??日本全国の犬の数%にたかだか100頭あまりを加えたからといってそんなに感染率は上がらない。しかもこの子達は治療する。治療しないで野に放す訳ではない。定期的に検査もする。全くナンセンスな文章で、殺処分したいが為の文章と言わざるを得ない。

『アメリカでもブルセラ病が集団発生した場合は、陽性犬は安楽死処分とされている』とも書かれているが、私がアメリカの大学や行政のHPで探した結果、そんな事は一つも書かれていない。是非証拠を見せて欲しい。正しくは『アメリカでもブルセラ病が商業的繁殖施設で集団発生した場合は、陽性犬は安楽死処分とされている』ではないのか??

『ブルセラ菌の排菌が限りなく抑えられた時期を見極め・・・』と書かれているが、第1回の会議で、『2週間で排菌されなくなる』と言っているではないか??もう何週間経った??環境を劣悪なままに保ち、再感染させたいのか?

ジョージア州のHP内のブルセラ症に関するQ&Aの2ページ目に『私の家や犬舎が汚染されたらどうやってブルセラを根絶するのですか?』という質問に、『ブルセラ菌体は感染犬の体外に出れば強く生存しない。そして、直射日光や乾燥に弱い。ブルセラに汚染された湿った地面は乾燥させ、出来るなら消毒するべきである。消毒は次に挙げる物で効果的です;1%次亜塩素酸ナトリウム、70%のエタノール、ヨウ素/アルコール混合液、・・・』と書いてあります。大阪府は実行してますか?

調べれば調べるほど、救援本部の委員の方々が本気で犬達を救援しようとしているのかどうか不審に思えてきます。

どうか大阪府や獣医師会の皆様。動物愛護団体なんてよく分からない団体に任せられないなんて偏見で物事を見ず、協力していってください。

大阪府にとっても獣医師会にとっても世界に動物愛護をアピールするいいチャンスです。ってこんな事言わせないで下さい。

あの子達は生まれてすぐに檻に入れられ、無理やり子どもを生まされ、劣悪な環境で苦しめられ、何の為に生まれてきたのでしょうか?

そんな目にあっても現場へ行くと尻尾を振り、こっちを見つめてくるあの子達をたかがカゼ程度の症状の、めったに感染しない病気を必要以上に恐れて殺すのですか?

私も出来る限りの協力をします。行政、獣医師会、愛護団体、一般市民みんなであの子達に幸せな一生を送らせてあげませんか?

私の記述に間違いがあれば是非指摘してください。

また、私の意見に納得できるという方がいれば是非この事を伝えてください。

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2007年2月19日 (月)

犬のブルセラ症

話題になっているブルセラ症について、少しまとめてみたいと思います。

専門家の方やブルセラ症について詳しい方で記述の間違いに気付かれた方はコメントでご指摘下さい。

犬のブルセラ症(brucella canis)

細胞内に寄生するB.canisが原因の接触性細菌感染症で、雌犬では流産と不妊。雄犬では精巣上体炎と精巣萎縮が特徴。外界では長期間生存できず、特に太陽光の下では数時間しか生存できない。しかし、流産胎仔・胎盤では数ヶ月間生存する。

発生状況ははっきり分からないが、日本では家庭犬、野良犬含めて数%が感染していると推測されています。感染経路は流産胎仔、胎盤、陰部からの分泌物、精液、尿などに含まれている細菌が口から入ったり、交配によって感染する。

症状ははっきりしない場合が多いが、元気消失、性欲の欠如、リンパ節の腫脹、背中の痛み、流産、陰嚢の腫脹、慢性では陰嚢の萎縮、眼の混濁など。

一般的な診断方法は血清学的検査で、抗体価を測定するが偽陽性が多い。つまり本来陰性であるにも関わらず、基準値以上の抗体価を示す場合があります。ただし、非感染犬(陰性)はかなり正確に特定できます。より正確に診断する為には血液培養により病原体を分離します。

治療にはテトラサイクリンやドキシサイクリンにエンロフロキサシンやリファンピシリン(日本ではリファンピシンが無い為?)などの細胞内寄生細菌に効く薬を併用する事が勧められる。4~6週間連続で投薬し、最低でも3ヶ月間、各種検査で陰性が継続する必要がある。治療にはよく反応するが、特に雄犬の前立腺や精巣上体(去勢手術後に残っている精管など)に隠れている菌により再発する場合がある。感染初期は治療によく反応するが、慢性になればなるほど再発率は高くなります。ワクチンは無い。

ブルセラ症は『感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律』(感染症法)において、4類感染症に分類されています。4類感染症の定義は、『動物、飲食物等のの物件を介して人に感染し、国民の健康に影響を与える恐れがある感染症(人から人への伝染はない)として定められている感染症』となっています。4類の中には狂犬病も含まれていますが、決して同様に危険度が高いという意味ではありません。ちなみに1類には一時騒がれたSARSなどがあり、5類には急性ウイルス性肝炎やAIDSがあります。

1~3類は感染力や重篤度により分類され、4類、5類は感染症の性質・性格などで分類されているように見受けられます。ブルセラ症は狂犬病と同じ位怖い病気であると勘違いされている方も多いかと思います。

また、同法律では第5章『消毒その他の措置』で汚染場所の消毒や汚染物、汚染された死体などの制限は1~3類感染症に限定しており、4類感染症であるブルセラ症では制限されていない。つまり、現在和泉の現場では使用した水道水などを大阪府は生活排水として流さないように指示しているとの事だが、全くナンセンスであると言えるでしょう。

ブルセラ症と診断された犬はどうすべきか?

①ブリーダー等で繁殖を続ける場合、他の犬への感染を防ぐ為には陽性犬の完全隔離もしくは安楽死。経費等の理由で安楽死の選択が現実的。

②伴侶犬の場合、感染犬の隔離。不妊手術および投薬治療。治療後3ヶ月間は血清学的検査をし、陰性であることを確認。再治療に反応しない時や、費用の面で飼主が負担できない時には安楽死も考慮される。

人への感染は?

B.canisが人へ感染する事は稀であるが、汚染物(死亡胎仔や胎盤、尿など)から経口的にあるいは、眼結膜や皮膚の傷口から感染する可能性があります。また、研究者などは細菌培養をしている際に菌を吸い込んだり、獣医師などは血液からの感染の可能性もあります。不妊手術を施した犬からの感染は極めて稀です。感染した時の症状は発熱やリンパ節腫脹などで、特異的な症状はあまりありません。犬と違い治療によく反応します。ただし、がん患者、エイズ患者、免疫抑制剤を使用している患者などは感染のリスクが高くなるので接触は避けなければなりません。

人から人への感染は極めて稀ですが、母乳により乳児が感染する場合や性交渉、臓器移植による感染が報告されています。

今回、和泉市のブルセラ犬の問題で、最も重要なのは飼主が犬達をどうしたいのかという所だと思います。現在のところ、飼主はブリーダー本人だそうです。飼主(所有者)が大阪府になるのか愛護団体になるのかによって今後大きく方向は変化すると思います。

飼主が治療を望む場合、行政が殺処分を強制的に行う事は、昨年中国で起きた犬の殺処分の行為と変わらない行為であるといえます。

しかし、殺処分をしない場合も感染症蔓延を防ぐ為に飼主はある程度の責任を持つ必要があると思います。

第一に完全隔離をし、陰性が確認できるまで他の犬と接触させない事。

第二に不妊手術および投薬治療を行う事。

今回200頭を超える犬達(陽性犬は約半分?)ですので、一頭を飼う一般飼主とは状況が違います。陽性犬を隔離し、経済的・物理的に治療・治療後の定期的検査が可能であれば強制的な殺処分の理由は特にありません。ただし、経済的な理由などから治療がおろそかになるとすれば、殺処分という選択肢も否定できません。

また追加資料があれば後日追加していこうと思います。

【参考資料】

CDC(Centers for Disease Control and Prevention)のホームページ

IVIS(International Veterinary Information Service)のホームページ(獣医師専用)

小動物臨床の為の5分間コンサルト【第3版】p.368-369

獣医伝染病学〈第三版〉

厚生労働省のホームページ

余談ですが、犬のフィラリア症も人畜共通感染症(ズーノーシス)として挙げられており、人への感染は少ないものの、肺などに障害を起こします。ブルセラとはコントロールの難しさや伝染力が違いますし、寄生虫と細菌という違いもありますが、同じ人畜共通感染症です。

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2007年2月16日 (金)

犬ブルセラ症感染犬救助

大阪府和泉市のブリーダー崩壊で、ブルセラ症に感染した犬達を含む多くの犬達の殺処分が大阪府で決定しましたが、各団体が救助に乗り出しています。

まず、救助に関してはアークエンジェルズさんのHPをご覧下さい。

協力団体としてまたたび獣医師団が名乗りを上げています。

アークエンジェルズさんに協力を求めた当初の救助活動団体wan lifeのHPもご覧下さい。

私もこの件に関しては様々な面から調べているところですので、現在詳細は述べられません。

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2007年2月13日 (火)

コメントへの回答

コメントで回答しようとしたら何故かアクセス不可になり回答できませんので、新たな記事として回答します。ひろしまドッグぱーく⑥のコメントへの回答です。

ボロンさん、はじめまして。

アークエンジェルズさんのブログに胃内異物の事がアップされた後に、電話でその事を聞きました。
特に私が口出しする事ではないので、それはそれで問題ないと思います。
今回の件は、私もばっちゃんを預かる前から何となくではありますが聞いていましたし、預かった際にも高度医療施設での受診うんぬんの話も聞きました。

アークエンジェルズさんのブログで異物の件だけを公開した理由は聞いていませんが、手術後あの2枚の写真を含め口腔内の写真も(計7~8枚だったと思います)お渡ししました。
高度医療施設での手術が必要とアークエンジェルズさんも聞いていたことや、ご承知の通り、ゴタゴタしている件ですので、詳しい説明も無く口腔内の写真のみを載せることは避けたのではないかと思います。
胃内異物(石)は一目瞭然。見れば誰でも分かるし、説明も特別必要ないのでそれだけブログに出したのではないでしょうか?

また、BBS等で偽物ではないかなどの疑いもあったことは聞いていましたし、実際私も書き込みの一部ですが読ませて頂きました。
その事をふまえ、私の方からアークエンジェルズさんに、私のブログで公開することを提案しました。
話題となっている件だけにアークエンジェルズさんも大丈夫かと心配して下さいましたが、何も悪い事をしているわけではないので、公開しました。
異物の件は、アークエンジェルズさんのブログですでに皆さん知っているでしょうから、特に書く必要はないと思い言及していません。
本文で『血液検査、レントゲン検査の結果、胃内異物以外に問題は認められず、・・・』と書きましたので分かって頂けるものと思っていました。

ここでレントゲンの説明をするのもなんですが、臓器は当然動きます。心臓でも仰向けとうつ伏せでかなり違った形に写ります。仰向けにした時の胃内の石と、横向きにした時の胃内の石の位置がずれるのは全く不思議な事ではありません。しかも石は長径約4cm厚み約3cmとあり、割と重いものでした。
レントゲン写真に疑問をもたれたのは獣医師でしょうか?
疑っている方は主治医に写真を見せてみて下さい。偽造する方がよっぽど難しいですよ。

動画は昨日のものです。ブログに出そうと思って急遽お昼に撮ったものです。がっつき方は朝晩はもっと激しく、それは術前、術後も変わりません。腹部の縫合部もほとんど綺麗になっているのでE.カラーなどはしていません。

胃内異物があっても症状を出さない事はよくあります。または、元気も食欲もあるけど、たまに吐くという場合、実は胃内異物だったということもあります。
異物があったけど症状が無かったなどという報告は、ボロンさんの言うとおり無いと思います。というより、そんなこと報告する獣医師はいないと思います。
今回の場合、石を取り出さず、そのままにしておけばそのうち胃炎を起こし嘔吐といった症状が出てきたかもしれませんし、腸に流れ腸閉塞を起こしたかもしれません。もちろんウンチと一緒に出てくる可能性もゼロではありません。

ひろしまドッグぱーくの件で多くの疑問や疑惑が報道されています。私はお金の事や、現地での事を全く知りませんが、アークエンジェルズさんの犬を助けるんだという強い気持ちを応援する意味でお手伝いさせてもらっています。林さんやスタッフ、ボランティアの方々とお話しすると、その気持ちは伝わってきます。よこしまな考えで活動しているといったような感じは全く受けません。(この点は皆さん感じ方が違うかもしれませんね)

今回の件で初めて本格的に愛護団体と関わるようになりました。多くの獣医師は愛護団体に対し、『怪しい』『胡散臭い』『めんどくさい』などの印象から、非協力的ではないでしょうか?
広島でもドッグぱーくの犬というだけで来院を断った病院もあったと聞いています(もちろんお金も問題ではなく)。

私もアークエンジェルズさんに協力しているという事でネットではかなり誹謗中傷を浴びているのは知っています。
こういった事がまた、獣医師を動物愛護団体から遠ざける理由にもなります。

皆さんどうか、100%『黒』にはどんどん批判してください。しかし、単なる噂や疑惑への行き過ぎた批判。または単なる人格批判などは控えるようにして頂ければと思います。
動物愛護活動をより発展させる為に。

P.S.ばっちゃん他アークエンジェルズさんから依頼を受けた犬達に関する質問は基本的には一つ一つお答えしかねます。アークエンジェルズさんから依頼があればいくらでも答えますので、質問はアークエンジェルズさんへ出来ればお願いします。
皆さんで助けた犬達ですが、当院への依頼主はあくまでもアークエンジェルズさんですのでご理解お願いします。

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2007年2月12日 (月)

ひろしまドッグパーク⑥

アークエンジェルズさんに関する様々な情報がテレビやネットで飛び交っているのはご存知の方も多いと思います。最近では訴訟まで起こそうとされる方々も出てきているようで、詳しい事は分かりませんのでコメントできませんが、『医療費を使っていない』という事に関して、少なくとも当院で診察している子達(ドッグぱーく以外の子も含め)に関しては当てはまらないと言っておきます。検査、治療を含め、(治療費を抑えるような)注文をつけられた事はありません。むしろ、『先生にお任せします』と大抵言われます。

先日(1/26)、ばっちゃんというビーグルを治療を含めお預かりしました。最近アークエンジェルズさんのブログで手術に関することが載ったのも知っています。このばっちゃんに関しては色々もめているそうなので、どのように報告すべきか考えていましたが、アークエンジェルズさんと話した結果、口腔鼻腔瘻(左右とも)に関しては私の方から報告するという事になりました。

ばっちゃんは広島で一度手術(簡単な処置?)をされているそうで、口腔鼻腔瘻周囲の歯にはあまり歯石が付いていませんでした。ここまで大きな穴は私自身見たことありませんでしたし、おそらくほとんどの獣医師も同じだと思います。ただ、犬歯抜歯後の口腔鼻腔瘻を閉じる処置はどこの病院でも行われています。

推測ですが、犬歯周囲の歯槽膿漏がひどく、歯肉炎もひどかったため、癒合不全を起こしたのでしょう。感染がひどければ縫合してもなかなか癒合しません。

ばっちゃんは高度医療が必要だと言われていたそうで、アークエンジェルズさんからも初診時に相談がありました。血液検査、レントゲン検査の結果、胃内異物以外に問題は認められず、年令以外の麻酔のリスクは低いと判断でき、口腔鼻腔瘻も術後の再発は十分あり得るが特別な施設や手術器具は必要なく、この分野の専門医(歯科?)も大阪の大学病院や二次診療施設にはいない事を伝え、当院で手術を行う事にしました。

簡単に言えば、穴の周囲と口唇の内側の粘膜を切って縫うだけの手術です。いかに縫ったところが引っ張られないようにするかが最も重要なところですが、穴が大きければ大きいほど当然引っ張られる力は強くなります。再発しやすい手術ですが、難易度の高い手術ではありませんので、ほとんどの病院で手術可能です。

ばっちゃんには術後の管理で問題が一つあります。ドッグぱーくの子達にかなり共通して見られることだと思いますが、フードへのがっつき方です。このみちゃんよりも激しくがっつきます。これによりますます縫合部への負担が強くなります。

ばっちゃんの食べる映像「MVI_1144.avi」をダウンロード

現在術後の経過観察中ですが、再発すれば再手術もしくは歯科の得意な先生への紹介をする予定です。また時期を見て、ご報告できると思います。

P.S. 胃切開翌日からビックリするくらいの変わりない食欲です。 

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