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2007年3月

2007年3月27日 (火)

犬ブルセラ症感染犬救助⑦

2回目の審尋が終り、来月もう一度行われるそうですが、法律の問題ですので、所有権等に重きを置かれているみたいです。

大阪府の主張は、『犬ブルセラ菌は危険だ』という事ではないんですか?

危険だから、殺処分やむなしではないんですか?

大阪府に所有権があるから、自分達が殺そうが生かそうが勝手だという事ですか?

保健所等では、犬や猫を連れてきた飼主に、まず殺処分以外の譲渡などの選択がないかを模索してくださいと言っているんではないですか?

殺処分賛成の方々の意見は、

『完全に安全と言い切れ無い限り、隔離施設での飼育が条件で、そんなことできると100%保障できる団体も個人も無いから、やむを得ず殺す』

という事だと思います。

私が何度も聞いているのは、感染症対策と動物愛護のバランスです。

殺処分賛成の方々は、本当に犬ブルセラ症ごときの感染犬を隔離施設で飼育もしくは殺処分するのがバランスの取れた結論だとお考えですか?

100%安全だという証拠があれば、殺処分反対に同意すると言われている方もいますが、100%安全な世の中なんてありえません。あなたが生きているという事は、常に危険が周りにあるということです。

『犬を飼うことは100%安全ですか?』と聞かれ、賛成派の方々は、100%安全だという証拠を出せますか?絶対に無理です。100%安全なんて有り得ないからです。

だから、リスクの程度が問題なのであって、リスクがあるか無いかという問題ではないのです。

現在結核感染者が隔離されずに外来で治療できるのも、結核という怖い感染症対策感染者の人権の最もバランスの取れた結論として、症状の軽い人などは外来でも可としているのだと思います。

殺処分賛成派の方が言われるように、感染したらどう責任取るんだ!というのなら、結核感染者、インフルエンザ感染者等々とても外には出られません。

そういった感染症に対する人権を無視した過剰な防衛反応が過去多くの人々を苦しめてきたではないですか。

今回は犬達の生きる権利を全く無視した過剰な防衛反応としか考えられません。

不妊手術を終えた犬ブルセラ症感染犬と20年間過ごすよりも、遊園地のプールで1日遊ぶ方がよっぽど病気になる確率は高いと思います。プール熱、結膜炎、インフルエンザ、病原性大腸菌、コロナウイルス、他各種ウイルス・細菌感染・・・、どんな病気になるか分かりません。その方が怖いです。

自称医師、獣医師、医療関係者、感染症の専門家、その他各分野の専門家である一般の方々、是非答えてください。

犬ブルセラ症は感染犬を即刻淘汰すべき怖い感染症ですか?

鬱病と同様の症状を起こすこともあるから殺せ??そうであれば、この世の中に、人間の食料となる家畜以外に動物は存在できません。

アフリカでは毎年多くの人が象により殺されています。でも象を殺処分なんてしません。アジアでも虎による被害者も多くいます。熊による被害者も後を絶ちません。存在だけでも危険な動物はたくさんいます。でもその存在を消す事はしません。

大阪府はこれまで日本で数例しか報告されていない、しかも死者もいない、厚生労働省も怖くないと言っている犬ブルセラ症を『怖い感染症』と位置づけ、犬を殺そうとしています。というより、もうすでに殺しています。

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2007年3月20日 (火)

犬ブルセラ症感染犬救助⑥

日本にはズーノーシス(人獣共通感染症)はたくさんあります。世界に出ると、日本とは比べものにならない位の怖いズーノーシスがたくさんあります。ズーノーシスだけでなく、ネズミやダニが媒介する感染症もたくさんあります。

現代までの間、人類はそれら感染症とずっと戦い続けており、特に日本では感染症で亡くなる人も激減しました。私達は、狂犬病という怖い伝染病の撲滅の為に野良犬を次々と捕まえ、殺してきました。おそらくその多くは狂犬病に感染していない犬達です。

しかし、私達人間にとって、人間の命は犬の命よりもはるかに大事なものであり、それを守る為、犬の淘汰は当然行うべきものであります。また、これからいつ日本に入ってくるか分からない狂犬病、またその蔓延を防ぐ為、野良犬のコントロールや飼い犬に対する狂犬病ワクチン接種は絶対に必要なものです。

狂犬病という恐ろしい病気を根絶させる為・再発させない為、殺処分による野良犬のコントロールは必要なのです(もちろん全ての野良犬を私達が飼い犬として迎え入れられるなら殺さなくていいのですが、非現実的です)。

犬が人に及ぼす感染症で、犬の命を奪ってでも絶対に根絶させなければならない病気は、日本の法律では狂犬病のみです。

何故でしょうか?

理由は大きく2つだと思います。一つは、その病気の重篤度が極めて高い。もう一つは、発症すると、犬も人も治らない

では、日本で次に怖いとされる犬からの感染症は何かというと、エキノコックスやレプトスピラでしょう。双方とも獣医師は発見した場合、行政に届け出る必要があります。犬または人への重篤度は高いといってもいいと思います。エキノコックスは駆虫薬により駆虫できますレプトスピラ(血清型により、症状も様々ですが)もほとんど完治しますが(もちろん死亡する犬もいます)、保菌状態を完全に取り除けるかどうかについてはまだ議論があります(インターズー、SA Medicine36、p42-46、国立感染症研究所、小泉・渡辺著)。

これらの感染症は重篤度も高く(1970年代前半までレプトスピラによる日本人の死亡者は年間50人以上だった。主な感染源はネズミだと思われます。)、レプトスピラ感染犬に関しては治療が遅れると、保菌を取り除けられない可能性があります。

では何故、感染犬の殺処分にならないのでしょうか?

現在の国の方針は、『完治できない可能性のあるズーノーシスを持った犬は、全て殺処分せよ』ではなく、病気の性質が極めて悪いものでなければ、動物愛護の観点からも個々に対応していくという風に言っているのだと思います。そうであれば全くそれは先進国として正しいものであると思います。

犬ブルセラに関しては法的に何の規制もありません。人、犬共に重篤度は低く、人への影響は非常に少ないと考えられています。ただ、完治しない事も多くあり、その事が今回殺処分の決定を下した最大の理由だと思われます。

当然犬ブルセラ症に関しては野放しで良いというわけではなく、個々に対応していくという事になると思います。

個々の家庭では、子どもが生まれたから犬や猫を保健所に持って行き、殺すという人もいますので、ブルセラに感染しているから殺処分当然という人もいるでしょう。家族同然の子なので、例え自分にブルセラが感染しても(不妊手術により感染はかなり抑えられると思いますが)、疑われる症状が出たら検査してもらい治療してもらったらいいんだという人もいるでしょう。

今回の例は、100頭を超える大規模な感染で、個々の家庭の例とは異なり、適切に管理できないというのが府や殺処分賛成の方々の言われているところだと思います。何もブルセラの犬は個々の家庭犬だろうが何だろうが殺処分せよなんて言っていないと思います。

もし今回の件に関わっているのが、資金力に乏しい団体であったならば、適切に管理できない可能性は高くなると思います。しかし、資金力もあり、施設も有している団体に対して管理できないという理由は何でしょうか?一定期間適切に管理し、陰性化が長く続けば、その後はそういった犬でも迎え入れたいという方々が出てきます。そういった方々は犬の状況を十分把握した上で飼育されます。その時点で、大量な感染犬を管理するのではなく、個々の家庭犬をそれぞれの家庭が管理するという風に変わります。

大阪府は、それが信用できないといっています。殺処分賛成(やむなし)の獣医師も、個々の家庭に渡ったあとの管理が本当にできるのかと言っています。そこから蔓延したらどうするんだといっています。

そういうことなら、はじめから、個々の家庭の感染犬達も同じように考えなければならない事になります。しかし、個々の家庭では殺処分をするべきだという獣医師はあまりいないと思います。非常に矛盾しています。

動物愛護と人の健康を考えた時、どこでバランスを取っていくかだと思いますが、ブルセラのような、感染しても非常に軽度な症状で完治する(人)病気が例え大量発生しても、それを救いたいという団体があり、物理的・経済的に可能ならば救ってあげる。何が問題なのか本当に分かりません。

今回の件に関わっている大阪府の職員が私に言いました。『林さんは広島の件で告訴されてますから、そのような人は・・・』と。林さんは少なくとも現時点では訴えられているだけで、罪人ではありません。私は、『大阪府の方がよっぽど悪質な税金搾取を組織的に行い、多くの罪人が未だに仕事を続けているじゃないか~』とは言いませんでしたけど、心の中で叫びました。またたびさんへの強固な態度はやはり1995年1月10日に読売新聞に載った、約1700万円ものリベート問題でしょうか?

別に行政批判をしたいわけではありません。しかし、私やアークエンジェルズさん、またたびさんの質問にも答えず、とにかく殺処分だと言っているからややこしくなります。とにかく殺処分しかないのなら、納得できる説明をして下さい。そして質問に答えてください。

【皆さんの質問等に答えます。】

質問に答える前に、応援のメッセージを頂いた方々ありがとうございます。皆様の言葉が励みになります。今回の件で今後名を明かして発言される先生はまずいないと思います。私もめげそうになりますが、皆さんの犬に対する愛情をかみしめて頑張って発言していきたいと思います。

また、ここに来ている方々は少なくとも動物好きだと思います。世の中には動物嫌いな方もたくさんいると思います。動物好き同士、けなしあうのは止めましょう。お互いの意見を冷静に話しましょう。

大体の質問には答えたと思いますが、『私の質問に答えてもらっていない』という方はご指摘下さい。

http://www.vets.ne.jp/faq/f_burucell002.html
獣医師さんの意見です↑ブルセラ菌の体内分布の比率の数値があります。

例えば、全身のリンパ節に菌がいようとも、保菌が問題ではなく、排菌が問題なわけですので、あまり重要では無いと思います。不妊手術後の排菌ルートはほとんど尿です。しかし、医療関係の方が以前言われたように菌血症は初期の段階で収束します。定期的な抗体検査で、抗体価が低ければ尿からの排菌も少ないと考えられます。そもそも何故尿が感染源になりやすいかご存知でしょうか?精液が混じったり、子宮からの菌が混じったりするからです。不妊手術後は排菌したとしてもその量はかなり少ないと考えられます。またその事を証明する為にも是非陽性犬達を生かせてあげたいと思います。

また、そのサイトでは避妊去勢手術と抗生物質の投薬ですぐに里親様に引き渡すなどと書いてありましたが、誰もそんなことは言っていません。そして、未だに感染症法を勘違いし、犬のブルセラ病は4類感染症として、診断した獣医師は届出が義務づけられていますなどといったことを書いており、訂正していません。感染症法で我々に届出の義務のある犬のズーノーシスはエキノコックスのみです。

一般の人間と接触する可能性の低い場所に隔離し、長期間にわたって治療と飼育していくことのできる施設とそれにかかる費用をまかなえる組織が無いからダメだとも言っていますが、アークエンジェルズさんが出来ると言っています。

先生が「教科書教科書」と書かれているのですが、その本の名前を・・・

動物の感染症(近代出版)、5分間コンサルト(インターズー)、獣医伝染病学(近代出版)、他インターネットからの情報(CDCやIVISなど)です。実際大学で使用した教科書で無いものもありますが、分かりやすく教科書と書きました。

また「完治しない資料を提示してください」とありますが「完治し大丈夫だ!」と言う資料も提示して欲しいです。

全頭が完治すると言う意味で完治するといっているわけではありません。完治しない例が多い事は分かりますが、完治しない不治の病ではないという事です。ですから各種文献・教科書には『治療に失敗する場合がある』と書いてあるわけです。

先生のブログから考えると、先生の病院でブルセラの検査した場合、検査センターで陽性の判定が出たとしても、偽陽性が出やすい病気だからこれは陰性の可能性が非常に高い、だから問題ない大丈夫という診断になりそうですね。これならブルセラの検査なんか不必要です。

検査センターの検査で陽性が出れば、血液培養やPCRを依頼します(行政や大学に)。それで陰性であれば、時期をずらし抗体検査を繰り返します。もちろん2度目の検査で陰性と出れば、1度目の陽性は、偽陽性だったんだと判断します。

先生の考えには最初に結論があります。そして、その結論を導き出すために必死になっている様に思います。間違いは素直に認めて、それを改善することに時間をかけた方が社会のためになるのではと思いました。

もちろん、陽性犬を助けたいという結論があります。間違いを認めてとの事ですが、どこが間違いか言ってもらわなければ、分かりません。

あなたの犬のフィラリアが隣の家のお年寄りの方に感染したら、どう責任を取りますか?(非常に稀ですが、犬フィラリアは免疫力の低い人にも感染する事があります。)

以前に先生はこういうご意見を講演?会で発言されてますがブルセラ症も稀だそうですが人にも感染するんですよね?

そうです。だから、責任を持ってフィラリア予防をしてもらいたいし、ブルセラ陽性犬は定期的に検査をしなければなりません。再発すれば治療します。誰も殺せなどと言っていません。

先生、結局コッカーはブルセラに感染していたのでしょうか?

感染していなかったと思います。死亡日の抗体検査は陰性でした。しかし、府が行った血液培養の結果は分かりません。二度の抗体検査が陰性でも血液培養のみが陽性だった犬もいるようですので、コッカーもその中に入っていた可能性も否定できません。大阪府には情報を教えて欲しいと連絡していますが、いっこうに返事が来ません。

山口先生から何故お聞きにならないのでしょうか。臨床データなどはお有りになるのでは?

ブルセラ感染犬を治療した実績はあると伺っていますが、追跡調査や論文発表はされていないと思います。というより、海外での事でしょうから、追跡調査は無理でしょうし、調査ができなければ論文発表もできないと思います。

獣医師であるのに、ご自分で文献を探したり実際に研究にあたっている方に連絡をとることも出来ない筈ないでしょう?それらの作業もせず、確たる文献・実例もなくご自分で「考えたこと」のみブログで情報発信することの意味をお考えになったことはないのでしょうか。

自分で文献等を探したりしています。もちろん不十分かもしれません。大学教授等に連絡(メールで)していますが、返事がありません。国立感染症センターにもメールしましたが、1ヵ月以上たっても返事がありません。また、私の発言は自分で考えた事のみではなく、文献等からの引用とそれらの解釈です。具体的にどこの発言がおかしいか言ってください。

『この集団感染のイヌたちは感染、排菌、再感染の悪循環を繰返していて高度に感染し、ほぼ全身のリンパ節に菌が認められると思われます。PCR陽性が多いことからもその様に考えられます。この場合、抗生物質を投与して一旦菌がいなくなったように見えてもすぐまたどこからか現れます。』と言われていますが、どこにどれだけ保菌しているかということ以上にどれだけ排菌するかということが重要なのだと思います。

ブルセラに集団感染したブリーダーは、過去いくらでもいますよ。それが表に出ないのは、すぐに淘汰してきたからですよ。ブリーダーの人に聞いてみてはいかがですか?

知っています。書き方が悪かったです。『行政により』を追加しておきました。ただそれは、ブリーダーが公衆衛生の事を考えてではなく、自分達の生活を考えてだと思います。その事を悪いとはあえて言いません。

先生のお考えを日本獣医学会に問いかけてみたらどうでしょうか。そこで今回の問題についてオープンに議論すべきと訴えるのです。

日本獣医師会にまず見解を聞いて見たいと思います。ただ、公衆衛生の問題は、獣医師会が決める問題ではなく、国や地方行政が、日本の将来像の元に決めていく事だと思います。行政がブルセラ犬は危険なので淘汰していくと決め、法律化(条例化)すれば私達獣医師はそれに基づきブルセラ検査や、陽性件の届出などを行います。行政が、淘汰せずに、何とか治療しながら、動物愛護を推進する方向性を打ち出せば、とにかく治療するでしょう。

今回も、獣医師会の処分やむなしの決定の背景には、大阪府がはっきりしない為、獣医師会としては治療していくという決定を簡単には出せなかったという事を聞きました。もし大阪府が、『我々は、動物愛護の精神から、陽性犬も治療し里親に出していく。その為何が必要で、どのような条件が必要かを話し合いたい』と文面で獣医師会に要請すれば、獣医師会には多くの優秀な先生方がそろっていますので違う形になったと思います。その中で最終的に陰性化しない犬は安楽死を行うという決定が出るのならほとんどの人は反対しなかったかもしれません。正式な書類による獣医師会への協力要請や大阪府の意思などをはっきりさせないまま、もし獣医師会が治療すると決定し、再発した時には大阪府は、その責任を獣医師会に持っていくでしょう。ペットならO.K.だけど、今回はダメなんていう事を言っている大阪府です。獣医師会も発言には慎重になります。

また、他のブログでも紹介されてましたが、↓の通知が出されているのは当然ご存知ですよね。
http://www.med.or.jp/kansen/15chi3_208.pdf

紹介されているものでは、『同繁殖施設では感染犬が多数飼育されていることから、施設に関わる従業員等の健康危機管理対策の徹底をはかる必要性があると考えられるので、情報を提供する。』となっています。つまり、汚染施設にいる人や胎仔を触る人などを対象に警告をしていると読み取れます。

(ハイターの濃度の件に関して)

先生におかれましては、そこまで精密でなくても良いというお気持ちがおありのようですが、私のような転びたい容認派には受け入れ難いご意見です。医療系(人間)の家系で育っていますので、

先生のご記載には首を傾げるものも多くあります。間違ってる正しいの判断はできませんが、僅かな医療知識でも明らかに矛盾を感じる部分があると言うことです。

精密でなくても良いなんて一言も言っておりません。発言の内容から、それが何%なのかが重要なのではなく、日光照射と乾燥が大事であるといっているのです。消毒液に関してはここではどちらかというとおまけの文です。もちろん消毒しなければならないような方に対しては正確な濃度が必要ですし、そうするでしょう。文章というのは流れを一緒に読まないと大変な誤解を生じますね。

また、明らかな矛盾とはどこでしょうか?ご指摘下さい。

最初に結論ありきなので、論理が破綻気味に感じられます。

どこのどういう論理が破綻しているのか論理的にご説明下さい。

珍しく、獣医さんで、今後のことを考えている方のブログを見ました。納得させられるところが多々ありましたので、多くの人に呼んでいただきたく、アドレスをはらせていただきます。
http://blogs.yahoo.co.jp/ponpoko6691535/7182880.html

ブログ拝見させていただきました。とても常識的な意見だと思います。特に反論はありません。意見の相違というだけだと思います。今後の対策等については全く賛成であります。また、どの獣医師も同様の意見だと思います。ただ忘れてはならないのは、この業界には怖い闇があります。匿名でのブログ主でさえその事には触れていません。ブログでブルセラについての事を書いただけで、獣医師として信用できないとか書かれるのですから、このブログで書けることにも限度があります。

動物の愛護及び管理に関する法律が昨年6月1日に改正されましたが、約一年前に環境省は、『8週令以下の動物の売買は禁止』の方向で動いていました。私もそのニュースを聞いて、喜ばしい事だと思ったのを覚えていますが、実際改正された法律の中にはその事は一言も触れられていません。どこからか圧力がかかったのかもしれません。

私は、「ブルセラはどこにでもあるような病気ではなく、それ故、他の犬(人も含む)への感染リスクを下げるためにできる限りの努力をするべきだ」と考えています。しかし、

先生は「ブルセラは日本中どこにでもある普通の病気で、それ故、この陽性犬を外に出しても、そのことによる感染リスクの増大は誤差の範囲であり、無視できる。だから適切な処置のあと、外に出すべきだ」という認識を持っておられると考えてよろしいですか?

おそらく、私への先入観を持ってしてこのブログを読めば、先生の言うような解釈になるかもしれません。『どこにでもある普通の病気』といった覚えはありませんし、感染犬をそのまま野に放っても大丈夫的な発言はしていません。先生の考えと同じです。ただ、私はその最大限の努力が殺処分であるという結論に納得がいかないのです。

(ジョージアの件)そのような犬を飼養し続ける事を容認している家庭はどのくらい有るのでしょうか?

分かるわけありません。

繁殖・販売を目的として飼育されていた200頭以上の犬たちを家庭犬というのは無理があると思います。

もちろん今は家庭犬ではありません。しかし、里親に引き取られた後、100%家庭犬になります。今は保護犬でしょうか?少なくとも経済動物ではありません。

よく分からない菌を、外に出すのっていいことなんですかしら?

よく分からないというのは何をもってして、よく分からないと言われているのでしょうか?世の中の病気で100%解明された病気はほとんどありません。将来一定の条件の下、里親に出しても脅威とならないくらいの情報はあるのではないでしょうか?だから、国もそんなに気に留めていない感染症なのでは?

沖縄でも、抗体価640以上の犬は殺処分されておりますのよ。

沖縄の判断がどうかは分かりませんが、抗体価の話からすると、陰性の犬でも血液培養で陽性になっています。抗体価が高いということは、間違いなく感染しているという事でしょうが、多く排菌しているということでも無いと思います。なぜ640という抗体価を基準に殺すか生かすかを決定したのかは全く分かりません。専門家の方もこのブログには見に来ていただいておりますので是非意見を聞きたいですね。

知らず知らずのうちに、再発して、交尾以外の”経口、経皮、経鼻、経気道などであらゆる経路”から他の犬に感染することが本当にいいのでしょうか?

感染経路と排菌経路は違います。誰も他の犬に感染してもいいなどとは言っていません。

Merck Veterinary Manual”によれば、「去勢術は時としては安楽死の代替法である(Neutering of infected dogs is sometimes an alternative to euthanasia.)」とされており、あくまでも感染犬の去勢手術は『従』であるというニュアンスです。

完全にブルセラフリーにする為には安楽死ですが、感情的にそれができない飼主は不妊手術をしなさいということでは無いでしょうか?アメリカでは医療費同様、獣医療費も馬鹿みたいに高額です。そういった背景もあるのではないでしょうか?それでも殺処分の強制はしていません。

(アメリカでは殺処分が主流だという件)救援本部のこの主張は誤りだという根拠を

先生はお持ちかと思ったので、その根拠をお聞きしたまでです。その根拠が無いのならば、これも撤回するべきものと考えます。

救援本部にその主張の根拠を聞きましたが答えてくれません。ジョージア州でさえ強制殺処分は繁殖場等のみです。繁殖場と今回の犬達の大きな違いが分かりますか?すでに説明しているとおもいます。

主流というのは、公衆衛生上および経済上、多くの繁殖業者が安楽死を選択するという事だと思います。今回の件とは状況が全く違います。

安楽死に反対されている先生ならば何か策があるのかと思い、ここに書き込ませていただいてます。お願いです。誰でもいいから救う手だてを教えてください。

陰性化して最低3ヶ月間は施設にとどめておき、里親になっても定期的な検査をしていくという事がどうして不十分なのでしょうか?行政の論理で考えると、殺処分しかないかもしれませんね。その論理がおかしいと私は言っているのです。だから皆、行政の立場を考えるとやむを得ないと言っているのです。

先生及び殺処分反対の方々が、何をしたいのか全く分かりません。大坂府への文句と批判ばかりで、行政批判が目的ですか。

ブルセラ犬達への大阪府の対応を批判するのは当たり前ではないでしょうか?大阪府が話し合いに応じてくれるのならブログでこんな事書く必要ありません。

大阪府と対立して、犬を助けられるなんて、とても正気とは思えません。ブルセラ症の見解に関しましても大阪府と論議できる内容なのでしょうか。

行政が常に正しいとは限りません。そんな事皆さん分かっているはずです。自分の主張を行政に対ししていく事の何が正気ではない事でしょうか?相手が行政だから諦めて黙っていろという事でしょうか?ブルセラの見解に関しても何も提示しないのは大阪府です。質問にも答えません。

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2007年3月 9日 (金)

犬ブルセラ症感染犬救助⑤

抗体検査について、専門家と思われる方(学生ということを言われているので、大学の教員でしょうか?)からコメント内で指摘を頂きました。詳しくはコメントをお読み下さい。ありがとうございます。ブログ本文の一部を訂正させてもらいます。申し訳ありませんでした。

専門家という事ですので、幾つか聞いてみたい事があります。

『蔓延しないようにその状況に応じて飼い主、獣医師、行政などの適切な対処がなされていたから』

という事ですが、今までの集団発生で行政による殺処分が行われた例は日本にはありません。つまり、適切な対処というのは治療や管理に対する指導だということだと思います。沖縄の件等を見ると、それほど厳重に対処したとは思えません。この病気は獣医師が診断しても行政に届け出る必要がありません。未だに間違った法解釈で届出の義務があるといっている獣医師(どなたかが紹介して頂いたHPなど)もいます。今まで地道に努力したとは何の事でしょうか?また、なぜそれ程無視できない怖い感染症であるにもかかわらず届出の必要も無いのはどうしてだとお考えでしょうか?

自分で大学の教授に聞けなど冷たい事は言わないで下さい。ブルセラについて書き始める前に大学の何名(教授2名、助教授1名)かにメールで幾つか質問しました。また、参考図書などあるなら教えて欲しいとも書きました。返信は未だに1通で、動物の感染症という本を参考にと書かれているだけで、質問には答えていただけませんでした。簡単に人に聞けばいいなどと言われる方が多くなってきましたが、みんなそれ程暇ではありません。また、行政との問題になっているせいかなかなか答えて頂けません。実際にここにコメントしていただいている方も大学の教員なのか、大阪府の公衆衛生研究所の方なのかといった事さえ教えてもらえません。

『ゴールの見えない抗生物質の投与、耐性菌への対策、抗生剤の副作用への対応等が必要と考えられます。抗生物質への耐性菌が出現した場合、治療不可能となる場合があります。』

ということに関してですが、陰性化したらすぐに里親に出すなんて事はもちろんありません。また、定期的な検査も行います。抗生物質が効かなくなり、治療不可能になり、莫大な排菌を起こすようなら場合によっては安楽死というのも考慮に入れなければならないという事には理解できます。何も、全ての犬をいい加減に扱い、さっさと里親に出すなどとは言っていません。先進国の動物愛護とは、人の都合で動物を簡単に殺す事ではなく、出来る限りの方策を取った上で、それでもやむを得ない時には安楽死をするという事ではないのでしょうか?

『専門家集団を信頼してもらうしかないと私は思います。』

その専門家集団とされている人たちに、明らかに問題があるのです。これには同意してもらえると思います。5~10mg/kgという標準量で与えられても20%以上の犬に副作用が出るという報告もあるリファンピシンを約5kg以下の犬には全て150mg与えていました。5kgの犬でも3倍量です。3kgの犬だと5倍量です。バタバタ死んで当たり前です。

問題はもっとひどく、薬物による副作用が出ていると投薬2週間目くらいで分かっていたにもかかわらず、減量もせず、投薬を続け、現在までに20頭以上の命が失われています。研究者にとってはしょうがないで済まされる問題なのかもしれませんが、毎日動物の命を守る立場の私にとっては考えられない事です。そして未だに投薬のミスを彼らは認めません。こんな集団を信じろというあなたもまた非常に無責任であると思います。

大阪府の獣医師きょんちょこさまもまた、体重管理に問題があったとは認めても投薬量の重大なるミスは無いとはっきり仰っておられます。『私は小型犬の体重を測りましたが、さすがに純血種が主だったので、体重はガイドブックに載っているくらいの体重でした。ですから、投与量を大きく外れたとは思えません。(確かに小さな子はいました)』

『思いがけずに副作用が強かった。これも誤算だったと思います。』とも言ってますが、

前にも書きましたが、yahooで検索すると、情報がすぐに出てきます。副作用が強い事も書いてあります。私のことを、獣医師という専門家として、ブログに書いた事を非難するのであれば、1分で調べられる事をせずに、人の体重量で換算して投薬したと言い、未だにミスを認めない大阪府の獣医師/救援本部は何なんですか?

付け加えておきますが、大阪府は当初、全頭救助で動いたのは本当だそうですが、救援本部が強固に反対したそうです。つまり大阪府は当初、殺処分するほど重大な感染症ではないと判断し、wan lifeさんから所有権を受けたみたいです。

私には分からないような、いろいろな事を考慮して、殺処分を決めた『専門家集団』が治療に関してはこの有様です。

最後に、『イヌのブルセラ菌の感染事例は稀です。家畜から人への主要な感染原因は感染家畜から製造された畜産物です。イヌから人への感染が稀であるのはその感染原因がイヌの場合はないことも理由の一つかもしれません。』と仰りながら、ブルセラは危険で無いという私を間違っていると言うのはどうしてでしょうか?蔓延していないのは対策をしっかりしているからだというような発言をされていましたが、ここでは感染がほとんど無いといわれています。

危険なのは犬にとってだと言われるのでしょうか?流産や精巣萎縮など不妊手術している犬にとってはあまり怖い病気ではないはずですが。

何故蔓延しないのか。それは、例え繁殖業者で感染した子犬が一般家庭に渡っても、大抵の場合、不妊手術をするし、例え排菌していても道端にした尿からの感染はほとんど無い(他の犬がその尿を大量に摂取する事が通常無い)からではないでしょうか?繁殖業者に規制が無いのに、対策も何もありません。

今回は感染症の専門獣医師の方からのコメントに対するものになってしまい申し訳ありません。私のメールにコメントしていただければ、ブログ上でこんなやり取りする必要はありませんので、是非メール下さい。

追伸、

わたしもちょっと興奮して書いてしまう事がありますが、皆さん冷静に質問してください。批判ではなく、質問してください。出来るだけ誠意を持ってお答えしようと思います。

また、処分反対派の方で、救援委員の病院等に電話などをされている方がいると聞きましたが、絶対にやめて下さい。返答は無いと思いますが、質問などは大阪府へFAXやメールでお願いします。

(2007.3.13)

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Mさまのコメント内の資料を参考にさせて頂きましたので、追加します。

Mさま、ありがとうございます。

そのサイトのの情報によりますと、

抗体検査は、感染後8~12週間で反応するが、30~60週(約7~15ヶ月)の感染では、抗体価が低下し、結果の判定に苦慮する場合がある。抗体は菌血症期終了後3週間で消えるかもしれない。

抗体検査の欠点は偽陽性率が無視できないほどである。その為、抗体陰性は非感染犬である可能性が高く、抗体陽性の場合は抗体再検査と、血液培養および/またはPCR検査を行うべきである。

菌血症は感染後2~4週間ではじまり、通常数ヶ月(通常severalは3~6ヶ月)続く。

となっています。PCR検査が、血液中の細菌タンパクを検出しているとすれば、菌血症であると言えるかもしれません。もう一度検査の結果を見ますと、

抗体(+),PCR(+) 感染8週間~6ヶ月
抗体(+),PCR(-) 偽陽性。もしくは感染3ヶ月以上。
抗体(-),PCR(+)  感染2週間~8週間

という風に考えられます。

抗体(+),PCR(-)は、抗体検査の偽陽性が非常に多くある事から、実際には陰性犬である可能性は非常に高いと言ってもおかしくは無いと思います。

ただ、動物の感染症に関する仕事に携わっている方の証言通り、ほとんど菌血症にならないのなら、上の解釈も全く違う物になります。

動物の感染症に関する仕事に携わっている方からの連絡を待ちたいと思います。

(追加)

ハッと気付きました。

ということは、感染から1年半以上経っていれば2回の検査で、抗体・PCRとも陰性でも100%保菌していないという事は言えないという事になる。

『ほんの少しでも感染の可能性が否定できないなら殺処分』という府の方針通りにするとすれば、何回、どんな検査をして、全て陰性でも保菌犬と同じ環境にいたからには全頭殺処分という事になる。

それとも、2回の抗体検査とPCR検査で陰性であれば、100%保菌していないと断言しても科学的に正しいのだろうか????

大阪府の方、動物の感染症に関する仕事に携わっている方をはじめとする専門家の方、教えてください。

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書き忘れていた事の追加です。

第一回の議事録の6ページ。

抗体(+),PCR(+) 29頭
抗体(+),PCR(-) 80頭
抗体(-),PCR(+)    9頭

となっています。
ブルセラの抗体価は偽陽性が出やすいというのは教科書にも書いてあります。PCRでの結果をより信頼性の高いものとするなら、もしかしたら陽性犬として扱われている118頭の犬達のうち80頭の犬が本当は陰性犬かもしれません、何頭かは陰性犬かもしれません

大阪府のHP上の『陽性犬を安楽死させる理由』について

犬ブルセラ症は完治しない。』と書いてあるが、私はそのような資料を持っていない。手元にある教科書には、『特に慢性感染した雄犬で治療に失敗する事がある。感染して間もない犬では、治療に成功しやすい。』と書いてある。

完治しない犬も確かにいるのだが、全ての犬が完治しない訳では無いのではないか?是非、『犬ブルセラ症は完治しない。』資料を示していただきたい。

また、『里親が適切に生涯飼い続けられる可能性は極めて低い。』という事も理由に挙げているが、少なくともこういった犬達を里親に引き取る方々はそんな事は無いと断言しても良いと思う。この根拠は、救援委員に入っている日本動物福祉協会だったと思うが、そこの調査結果かららしい。彼らの調査では、ペットショップで犬を飼う家庭より、里親としてシェルターなどから犬を引き取る家庭のほうが犬の扱いに対していい加減であると言う事らしい。誰を対象に調査したのだろうか?多くの保護団体は里親にも厳しい審査をしている。広島ドッグぱーくを見ても分かるだろう。私のところにもアークエンジェルズ等から里親となった飼主さんが何人か来られるが、いい加減に飼っている人など一人もいない。みんな、新しい犬生を今度は幸せにしてあげようと思っている。里親を馬鹿にしているのか???

『ブルセラ病を市中に蔓延させ、止めようも無く感染が拡大する。』

?????。映画、アウトブレイクの見過ぎではなかろうか?

本当に専門家の意見なのかどうか非常に疑わしい。

『実験・研究目的でブルセラ菌を扱う場合は危険レベルの高い菌として扱う』

とあるが、前にも言ったが、あの子達は実験の為の細菌では無い。感染した犬である。科学者として、全く定義の違う物を引き合いに出して、恐怖心を煽る行為は信じられない。ブルセラ症は4類感染症に分類されるが、感染犬への取り扱いについて強制を伴う規制はなく、獣医師も診断した際、都道府県に届ける必要も無い感染症である。と事実を書くと印象は全く変わってくる。

皆さん、大阪府の『陽性犬を安楽死させる理由』がいかに、府民の恐怖を嘘まで書いて煽る書き方をしているかに気付いてください。

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2007年3月 6日 (火)

犬ブルセラ症感染犬救助④

またたび獣医師団さんが公開質問状の回答を発表しました。

ここで全部書くと長くなりますので、その中から、????と思うものを取り上げてみたいと思います。

1、衛生管理は十分か?

(回答)可能な範囲で最大限やっている。

(コメント)いきなり、日本語力の無さが露呈しています。質問は十分か?というものであるので、回答は『最大限やっているが、十分ではない』とか、『十分である』となるはずです。最大限というのはあくまでも修飾であるので、答えになっていない。

2、バイオセーフティーレベル3の施設が必要といいながら何故そのレベルと程遠い状態か?

(回答)感染拡大防止のため移動を制限している。

(コメント)もう苦笑いも出ない。この質問では、移動制限の事など聞いていない。日本語の授業を受けさせてあげたい。

3、国は殺処分するよう指示していないものを殺処分する根拠は?

(回答)感染拡大の防止の為

(コメント)『国の判断は間違っている』とか、『ブルセラは国が思う以上に恐ろしい病気で、その根拠となる文献がある』などと言うなら分かる。しかし、理由が感染拡散防止ということは、どんな病気にも当てはまるということです。回虫感染拡大を防止する為全ての野良猫を捕まえて殺す。というのと何の変わりも無い。では逆に何故、感染拡散を防止する為レプトスピラ感染症の犬の殺処分を義務付けない?フィラリアの犬は??理由は簡単です。命を強制的に奪うだけの恐ろしい病気(人への感染率、感染時の重篤度など)ではないからです。一見質問に回答しているようだが、質問の意図は、引き取り手があり、治療・追跡調査も行うブルセラ感染犬を殺さなければならない(撲滅しなければならない)理由・根拠です。命を奪うということがどれほど大きな事か分かっているのでしょうか?命を奪うにはそれ相応の理由が必要です。その理由を示して欲しいと思います。

4、人畜感染症を全て根絶するのが大阪府の方針か?

(回答)感染症の可能性が少しでもあるなら譲渡できない。

(コメント)英語の問題で、YESかNOで答える問題に、YES,NOで答えなければ0点です。方針か否かという質問に対し、譲渡が困難という回答。本当に日本語教師が必要です。大阪府の変わりに彼らの回答をするとこういうことでしょう。『全てを根絶しようとは考えていないが、あの犬達は大阪府の所有物なので、後々面倒が起こる可能性が0.1%でもあるのなら、殺した方が手っ取り早い。それだと犬が問題を起こすのは0%になる』

もう1つつっ込みを。大阪府の回答をそのまま受けるとしたら、では今まで大阪府が譲渡してきた犬はブルセラ感染の可能性は0%なのか?パルボウイルスに感染している犬、回虫に感染している犬、フィラリアに感染している犬、カンピロバクターに感染している犬。全て100%無いと断言できる証拠を提示してもらいたい。また、これから成犬譲渡も行っていくようだが、約4週間あけた2回のブルセラ血清検査で陰性の犬のみ譲渡会に出すのか?その間に感染が起きないよう個別管理するのか?

5、ブルセラ感染犬が発見された場合、安楽死を勧めるよう獣医師に指導するのか?また、指導しないのであれば理由は?

(回答)個人所有の犬は法に合わせて対処するが、大阪府所有の動物は大阪府が決める。(文章を少し変えています)

(コメント)質問の読解力の無さに涙が出てくる。獣医師への指導を聞いているのです。まあ、言いたいことは、『各個人の犬に関しては法で規定されていないので、獣医師への指導は無い。勝手にやってくれ。』ということでしょう。

6、民間との協力は?

(回答)救援を開始した時点で、感染犬の譲渡はしない事は決まっている。

(コメント) Wan Lifeさんから譲渡されたときには、全頭救助の方向でという約束ではなかったのか?だからこそWan Lifeさんは大阪府に託したのではないか?回答が事実なら、Wan Lifeさんを騙して犬達を奪い取ったという事になる。これはちょっと法的にもどうなのか?

7、『アメリカでは陽性犬は殺処分するのが主流である』という発言の根拠(元情報)を提示してください。

(回答)感染拡散防止のため殺す事とした。

(コメント)もう言葉が出ない。大阪府の小学校の先生。是非この本部長に質問内容を分かりやすく説明してください。

8、あの犬達は伴侶犬ですか?

(回答)陰性の犬は伴侶犬です。

(コメント)ブルセラ症を持った時点で、犬がどんな状況だろうと、伴侶犬から経済動物に変わると言っているのと同じです。こんな馬鹿な論理世界中探したってどこにも存在しません。『伴侶犬だが、ブルセラ症を持っている可能性がちょっとでもあるので殺します。』と言ったほうがまだ発言としては理解できる(もちろんその考え方には理解できませんが)。

9、犬のブルセラ症が移動制限対象になる法的根拠は?

(回答)現行法の精神により、移動を制限している。

(コメント)現行法の精神は、ブルセラ症ぐらいなら移動制限しなくても大丈夫という事ではないのか?だから、法規制が無いのではないか?現行法の精神とは何なのか詳しく説明して欲しい。

10、『獣医師へ預けるのは難しい』というのは、どういうこと?

(回答)防疫に充分留意しなければ(獣医師の)受け入れは難しい。

(コメント)馬鹿にするな~!!!!どんな感染症だろうとそれに対応して院内の消毒や管理を我々臨床獣医師は行っています。我々が、充分留意出来ない????出来ない病院へ入院させる必要は無い。出来る病院はごまんとある。どの病院が受け入れ出来ないと言った???

11、一旦ブルセラ陽性犬になると、一生隔離しなければならない理由は?

(回答)法的根拠は無い。ケースバイケース。

(コメント)つまり、理由は無いが、今の隔離された状況が最善ということを言っているのだが、今回のケースでは生涯の隔離など必要が無いことが何故分からない?このケースを隔離しなければならないのなら、私達はもう動物と共存できない。理由も法的根拠も無いのが事実です。話を大きくして一般の方々の不安を煽り、殺処分への賛成意見を多くしようと思っているとしか考えられない。

12、とくになし。

13、犬舎等の汚染に対する対策は?

(回答)消毒剤をまいている。

(コメント)つまり、最も大事な乾燥や日光照射を行わず、『出来るなら消毒』という付け足しの対策しかしていないということです。私も現地内部を見てきましたが、糞やおしっこ、それらにまみれた被毛の塊がケージにびっしり付いた状態で乾燥など簡単に出来ません。消毒剤を撒く事よりも、ケージを綺麗にして、天気のいい日にはケージごと日に当たる所に出してあげる事の方がよっぽど大事な事です。感染拡散防止が第一だと言っておきながら、このような事では大阪府の公衆衛生担当は以下にずさんかという事が露呈してしまいます。

14、大阪府が今回の件に関して乗り出した理由は?

(回答)いろんな状況を考えて乗り出した。今後はケースバイケース。

(コメント)困った時の『ケースバイケース』『いろいろな事を総合して』は便利ですね~。もちろんそうなんでしょうが、その細かいところを聞きたいのです。我々の税金を使っているのですから。大阪府は税金使っていないといいますが、職員の給料は100%税金です。また、寄付をしている方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか?それでまかなっているのでしょうか?救援本部の愛護団体からの寄付ならば、その愛護団体に寄付した人(企業?)の了承は取れているのでしょうか?アークエンジェルズさんの時にあれだけ騒いだマスコミはこの事をどうして言わないのでしょうか?

15、通常投薬量の何倍を投薬した?他の原因は無いというだけの確認はした?

(回答)適切な量である。投薬2週目以降から黄疸・貧血を示しているので、肝障害が原因である。

(コメント)アメリカのYahoo検索で、『rifampin dog』で検索すると、すぐにrifampin(日本ではリファンピシン)の情報が出てきます。その7ページ目には注意書きとして『一日体重1kgあたり5~10mgを投薬された犬の20%かそれ以上が臨床的肝炎を引き起こす肝酵素上昇に陥るだろうという不確かな警告もあります。ある研究では、犬の最高血中濃度は、10mg/kgという標準量で与えられた時、馬の最高血中濃度の4倍になることが分かっており、副作用の多くは過剰投与によるものであるかもしれないということを示しています。』と書かれています。つまり、標準量の投与でさえ、過剰投与になり得て、しかも20%以上の犬が副作用を示すかもしれないと書いてあります。また、14ページには『1日あたり、体重1kgにつき10mg以下を保つべきである』とはっきり書かれています。

さらに言うならば、何故2週目に症状が出ていることが分かったのであれば、すぐに対応しなかったのか?そのとき対応していれば、20頭を超える犠牲は出なかったはずです。私はてっきり、最近バタバタと亡くなり始めて、大阪府も最近異常を知ったのかと思っていました。普段の様子を見ないのは問題ですが、異常があると分かっていて何もしないのは『みだりに傷つけている』と言っても過言ではありません。

(動物愛護法第四十四条)  愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

投薬量を間違ったのなら何故、『間違って犬達にすまないことをした。申し訳ない。今後このような事が無いように、今回の副作用に関しては、獣医師会雑誌などで今後報告する。』と言えないのか?隠そうとする体質が医療の現場でもどこの現場でも問題になっているのではないのか?素直に謝罪し、亡くなった犬達の為にできる事をしていけば、私もここまで腹が立たないのです。

16、動物愛護の基本原則に立って活動されていますか?

(回答)感染拡大の対策をしている。陰性犬は譲渡する。

(コメント)またまた、質問に答えていない。つまり、『どんな些細な感染症であろうとも、それが人畜共通感染症であれば、動物愛護など言ってられない』と言う事だろう。

17、狂犬病予防法を遵守しているか?

(回答)登録はしているが、注射はしていない。

(コメント)狂犬病予防法では、

第4条 犬の所有者は、犬を取得した日(生後90日以内の犬を取得した場合にあっては、生後90を経過した日)から30日以内に、厚生省令の定めるところにより、その犬の所在地を管轄する都道府県知事に市町村長(都の区の存する区域にあっては区長とする。以下同じ。)を経て犬の登録を申請しなければならない。ただし、この条の規定により登録を受けた犬については、この限りでない。

2 都道府県知事は、前項の登録の申請があったときは、原簿に登録し、その犬の所有者に犬の鑑札を前項の市町村長を経て公布しなければならない。

3 犬の所有者は、前項の鑑札をその犬に着けておかなければならない

となっているが、少なくとも私が見た2/20の時点では付いていなかった。全ての犬の鑑札と、登録日を知りたい。またたび獣医師団さんに指摘され、あわてて登録したのではないだろうか?

18、所有権放棄に関して?

(回答)府が有効に譲り受けた。

(コメント)Wan Lifeさんは全面的な治療を犬達に受けさせる為に、大阪府と話し合った結果、自らの所有権を放棄しました。あくまでも治療を受けさせるためです。もし前述のように最初からブルセラ陽性犬は殺処分と結論ありきであれば、Wan Lifeさんはと大阪府の話し合い自体が有効では無いということになります。譲り渡す時の条件が守られていないわけですので、譲ったWan Lifeさんが返せとなるのは当然で、返すのも当たり前の話です。

『一度もらった物は何が何でも返さない』なんて恐ろしい事でしょうか。当院で狂犬病注射を受けた方は、私が代理で吹田市の環境管理センターへ狂犬病登録に行きます。以前間違って、二重登録してしまった事がありました。返金を求めたら、『一度入れたお金は絶対に返せません』と言われました。その時の対応した職員さんもどうしたらいいか分からない様で、他の人に聞いていました。結局、後日他の人の登録の時にその二重取りした登録料をあてるという事で解決しましたが、もし、個人で二重登録したら戻ってこないという事だったのかもしれません。役所というのはこういう体質なのです。

19、契約書を確認しましたか?

(回答)・・・府職員が居合わせた。・・・

(コメント)YES or NO でお答え下さい。

おかしい回答だけにコメントするはずが、ほとんど全てとなってしまいました。皆さんはどう思いますか?

では、前回以降の質問に答えましょう。

陽性犬の里親になった場合、注目度からも終生排菌のチェックが必要になるかと思います。そこで、何ヶ月ごとにチェックが必要でしょうか?

陰性化してからは1ヶ月毎。3ヶ月陰性が続けば、2ヶ月毎、3ヶ月毎・・・と少しづつ延ばし、最終的(陰性化から2~3年後)には半年に一回ぐらいでいいんじゃないでしょうか?もちろん科学的根拠となる論文等はありません。たいした病気ではないので、それ位すれば十分だと思います(あくまで私の私見です)。再発すればそのとき対処すれば良いだけの話ですから。

また、そのチェックの費用

基本的には、アークエンジェルズさん、またたび獣医師さん、そして当院の3者が負担する事となりますが、万一、私達全員が(死亡などで)不可能となった場合、里親様が負担する事となります。獣医師が利益を取らなければ、約3000円~6000円(検査センターにより違います)。普通に取るとすれば、病院によって違いますので何とも言えません。

排菌が確認されたときの抗生剤の投与期間/投与量/回数と、一回ごとの費用

今回のリファンピシンの副作用の強さを考えると、リファンピシンを使う事は非常にためらいます。ドキシサイクリン+ストレプトマイシン(あるいはエンロフロキサシン)での治療となると思いますが、基本的にこれらの薬代は上記の3者で負担します。10kgの犬でドキシサイクリン1日200mg(10mg/kg,12時間毎)、ストレプトマイシン300mg(10mg/kg,8時間毎)、エンロフロキサシン100mg(10mg/kg,24時間毎)から2剤を組み合わせて使います。1日の薬代は10kgの犬で約200円です。薬の選択でより安く抑えられる場合もあります。

不妊治療後の後遺症の有無/後遺症があった場合の治療

去勢・避妊手術による後遺症の発現の有無ということでしょうか?もしくは、大阪府のように治療中に副作用が出たときの治療費ということでしょうか?基本的に治療は、協力病院で行うこととなります。ただ、副作用が出ないように管理していく事が大事です。陰性化が3ヶ月続くまでは里親に出しませんので、あまり心配されなくてもいいと思います。

今すべきこと、バリケードをまたしてでも止めるのなら、止めている間に、研究ができるだけの用意を口だけでは国は動きませんから、書類など作成して出しつづけるなどした方がいいのではないでしょうか?

そんなことしていたら間に合いません。だからバリケードで止めたのです。

皆さんで、研究してくれる人を探しませんか?
大学などにメールしてみませんか?

大学の研究はそんなに簡単に変更できません。また、犬のブルセラ症の研究はあまり研究対象としては有意義なものではありません(現在研究がされている他の病気と比べ)。ですから私達に任せてくれれば、陰性化後の追跡調査をし、再発率などのデータを取り、今後のブルセラ感染犬の扱いに関する大事な資料を残せるのです。

他の場所を確保するにしても、では費用負担は?
上下水道、室内・個別管理の出来る代替地と施設がすぐ用意出来るのでしょうか?

アークエンジェルズさんにより施設の用意はすぐできます(確認済みですが詳しいことは言えません)。

人に感染するはずのない感染症で世界初の感染・死亡例が判明しました。これでは「人畜感染症」であるブルセラ症について安全対策を取られるのは仕方ないことなのではないでしょうか?

ですからそこまで仰られるなら、人は動物との共存は出来ない事になります。経済動物以外の全てのペット動物を殺せといってるんですか?

他にもっとこわい菌もあるのだから、ブルセラがあってもかまわない、という考えが理解できません。

他の菌は関係ありません。ブルセラ自体が怖い菌ではないという事が重要なのです。

危険があるとわかっているなら、それを拡大させない努力を最大限にするのも獣医師の義務ですよね。体の弱い人もたくさん生きているこの社会に、感染の危険があるものを放すことを獣医師が後押ししてもいいものでしょうか?

その通りです。しかし、ブルセラの何がどれだけ危険なのですか?あなたの言う、犬を殺しても良い【危険】とはどのレベルでしょうか?ブルセラは犬を殺すほどの危険な菌では無いのです。人の医療従事者の方のコメントもありますように世に放すと危険なもの、危険で無いものと言うだけで区別は出来ません。人や犬にも生きる権利があります。その生きる権利を奪ってまでも放すことができない危険なものは、当然世に放しません。それが、狂犬病などです。

同じ命なのに保健所で処分されるのは仕方が無いって思っているのですか?

自分が助けたいと心の底から思っている人や動物を助ける。当たり前の事です。どんな犬でも同じ1つの命です。差は全くありません。しかしながら現実問題として、純血種やこの様に話題になった犬達は保健所等で捕獲された犬達よりも高率に新しい家族に出会います。また、大阪府は成犬譲渡をしていませんので、保護できません。アークエンジェルズさんはその保健所に連れて行かれる前の犬達を警察署などから多く保護しています。私もそういった犬達の治療をしています。私は、保健所だろうが、ブリーダーの犬だろうが、保護して育てることは出来ません。だからこそ、アークエンジェルズさんのような団体に治療の面で協力しているのです。自分自身の書いた事をもう一度読み、自分の心の無さを感じてください。

薬で排菌されなくなった状態で交配出産は可能なのでしょうか?可能な場合には、子供にも胎盤感染するのでしょうか?

必ず不妊手術をします。あなたの犬が感染犬であり、仔犬を出産させたいと思うのなら可能ですが、獣医師として絶対反対します。

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