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2007年6月10日 (日)

譲渡が始まります

6/15(金)~6/22(金)という常識破りな短い申し込み期間ですが、和泉の飼育放棄犬たちの譲渡が始まります。

今犬を飼おうと考えている方、今まで苦しめられたあの子達の里親になる事も是非考えてみてもらえませんか?私は一度しか会っていませんが、ほとんどの子達が人なつっこい子達です。

犬の保護活動に関しては素人同然の私ですが、111頭もの犬達のきちんとした里親様を探すのに募集期間1週間はあまりにも短すぎます。

『動物愛護の専門集団』という事で救援本部に入っている日本動物福祉協会などが関わって出来た募集要項とは思えません。今まで何ヶ月もかけてきて、1週間で決まらなければあとは協力している獣医師頼み???(譲渡に関する要領第4条)

今一時預かりしている獣医師が飼えなければ、苦渋の選択として各病院で殺処分してくれとでも言うんでしょうか?

新たな大阪府の説明にまた矛盾が出ていることに多くの方は気付いていると思います。

『犬の譲渡を希望する皆様へ』のページでは

犬たちが過去にブルセラ菌に全く感染していないとは言い切れません。万が一、譲渡される犬の体の中にブルセラ菌が潜んでいた場合、菌が再び活動を開始し、犬がブルセラ病を発症するという可能性もあります。そのことを十分ご理解の上、犬を引き受けてくださるようお願いします。

とあります。

あれだけ、少しでも可能性がある犬は殺処分だと言って聞かなかったのにこれはどういう事でしょう?自分達の責任逃れの為の一文としか思えません。

次回の検査で陽性が出たら殺して、その次の里親の元で陽性が出たら治療で大丈夫という科学的根拠が全くありません。

獣医師会の先生方への一時預かりが始まった直後、大阪府へ私も一時預かりできるかどうかと、3回目以降に初めて陽性と出た犬達の結果に対する科学的な説明を求めましたが、全く音沙汰ありません。

さらに次のような記述もあります。

今回譲渡する犬の中には、フィラリア、ミミダニなどの寄生虫症の他、感染症、奇形や腫瘍などの様々な疾病を持つものもいますが、譲渡後は十分なケアをお願いします。

個々の情報が未だに無いまま、希望犬種のみで決めていく譲渡なんて各民間保護団体の譲渡会と比べると全く不十分です。

譲渡対象者の基準チェック表の一番目には、『大阪府が指定する日時・場所に自ら犬を引き取りにくることが出来る』とありますが、いつなのか?ある程度の期間の余裕はあるのか?など分からない事だらけです。私の場合、日曜の午後と火曜日以外は絶対に無理ですので、譲渡対象外になるのでしょうか?

いずれにしても、あの子達全てに新しい家族が見つかるように願っています。

感情を煽りたいわけではありませんが、是非皆さんも見てください。

奇跡の母子犬

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コメント

いつも和泉市の仔達のことを気にかけて頂き「ありがとうございます」
私も今回の譲渡要綱は全く理解できません。
2次募集の示唆もないということは、今回のたった1週間の期間で「譲渡」打ち切りですか。
また、「申し込み方法」の8、譲渡された犬が万が一ブルセラ病陽性となった場合には、獣医師の指示に従い、ブルセラ病の蔓延を防止するための措置を講ずることができる。
と書かれていますが、飼い主に「安楽死」を勧めているように受け取れます。
先生のおっしゃるように「責任逃れのこと」しか考えていないように思います。
何故、生かそうとしてくれないのか。陰性犬はすべて「譲渡対象」と議事録でも書いていました。
いつ何時でも「和泉市のワン達の支援者」を不安に悲しくさせるんですね。


投稿: ハナ | 2007年6月10日 (日) 19時33分

アークエンジェルスさんなどの里親募集などはとてもていねいで温かいです。写真はもとより、保護した経過、性格、そして仮でもかわいらしい名前までつけてあげて。
それに引き比べ、救援本部の募集の仕方はやる気があるのか役人さん、と嘆かわしくなります。
動物の傷ましい状況に温かい涙を流しながら救助をし続けている本物の愛護団体さんや縄田先生のブログで、かわいそうな犬たちのことを知ることができます。
お忙しい中、ありがとうございます。

投稿: モカムギ | 2007年6月11日 (月) 18時09分

此方では異端者ですが、一言申し上げさせて頂きます。

行政というものは最大公約数の福祉を執り行う事をその勤めとしております。
残念ながら人の福祉を最優先に考えるべきであり、動物の福祉にまで立ち行かないのが現状です。

福祉の現場に助言をする立場にいた事があります。その経験から言わせて頂けば、皆様の行政に関する要求は過大なものと憂慮いたします。

その現状を良くご覧頂き、又行政のシステムをご理解頂き現実的な要求をされては如何でしょうか。

因みに公務員ではありません。

投稿: エル | 2007年6月17日 (日) 14時18分

ハナ様、モカムギ様、エル様、コメントありがとうございます。
今生きている子達の幸せな将来を望むばかりです。

私もおそらく10年も前は、『行政=正義』で間違った事はしないと考えていたと思います。
ところが、このところ問題となっている社会保険庁や大阪府の裏金など私から言わせるとオレオレ詐欺よりひどいものです。

行政であろうが民間であろうが全て人が作った物ですので欠陥はあるはずです。
民間では欠陥に気付けばすぐに対応しますし、決められた事でなくても臨機応変に対応します。
エル様の言われるように行政ではそれが出来ない、と考えていました。
しかし出来ないのではなく、しないのが行政だという事が最近分かってきています。
行政の中で責任のある人が自らの責任を取りたくないが為に決められた事以外はやらないだけです。間違っていますか?

当院で(1回目の検査のみの)陰性犬(コッカー)を現場から運び入れ治療しました。
当時の行政の決まりとしては、救援本部以外の動物病院への連れ出しは絶対ダメだったと思います。しかし、ボランティアさんの熱意と、現場責任者の『自分が責任を取る』という決意があり、残念ながら助けられませんでしたが治療する事が出来ました。
おそらくその時の責任者の方は救援本部長あたりから後でかなり怒られたんじゃないでしょうか?

『決まりですから・・・』という事で『しょうがないな~』と思える問題もありますが、今回は『命』の問題ですので、何でもかんでも行政が勝手に決めた決まりを『法律』かのごとく受け入れる必要は無いと思います。
おかしい物はおかしいと発言していく中で、より良い方向に舵を切ってもらえればと思います。

エル様の言う通り、人の福祉は動物のそれより重要な物です。
しかし、その人の福祉の観点からも今回の対応(大量殺処分)が必要なほど重大な感染症だったのかという事がそもそも問題なのです。

エル様が言う事が正しいとすれば、予算が無いので、助かる命(犬のブルセラでは人、犬含めて誰も通常死なないのですが)でもズーノーシスであれば殺してしまえという事になりませんか?そんな社会を望まれているのですか?

おそらくエル様は根本の問題を理解されていません。

犬のブルセラ症は狂犬病ではないのです。

そもそも愛護団体が助けるといっているのを行政が半ば強引に奪い取り、殺処分する必要があるような重大な感染症ではないのです。

ある獣医雑誌からの引用ですが、某検査センターの2005年度の犬ブルセラ抗体価の検査依頼数は190件で、そのうち陽性は24件です。もちろんこれは獣医師が怪しいと思った犬を検査しての結果ですので比較的多くの陽性が出ていると思いますが、一つの検査機関でこれだけの数ですので、全国にどれだけの感染犬がいるか想像も出来ません。しかし、その犬達からどれだけ人に対して健康被害が報告されていますか?

最後にエル様に一つ質問させてください。

『行政に対する要求は過大なもの・・・』とありますが、どの要求の事を仰られているのでしょうか?

投稿: 縄田龍生 | 2007年6月17日 (日) 20時43分

こんばんは。

大阪は最後の仔シンシアちゃんも無情にも処分しました。
只、みんなに幸せになって貰いたい、それだけなのに。。。
何を過大な要求とおっしゃるのでしょうか?
大阪は自分達の所有物として、最後まで
体制を崩さなかったじゃないですか。
自分達の身辺もきれいにして頂きたいものです。

投稿: マリー | 2007年6月18日 (月) 00時07分

ご返信有難うございます。
本論から外れるかもしれませんが、私は悲惨な現場に幾度も立ち会いました経験からコメントをさせていただきました。
今回の事件に近い事件が人の生活の中で起きております。しかしながら行政はいまだ力をもちません。
そのため、日々現場で悲惨な事件が後を絶ちません。
今、皆様が行政に要求されておられる事は理想に走り、行政の実態から離れているとの感想から異端者ながら発言させていただきました。
官民一体の救助活動は人の福祉の現場でも叫ばれ、改善されつつありますが、いまだ黎明期を脱していないのが現状です。
長年培われてきた行政の体質改善はは一朝一夕にはいきません。相手の立場、能力、権限を充分に考慮されての行動をお願い致します。

投稿: エル | 2007年6月18日 (月) 10時03分

 おはようございます。

 エル様のおっしゃるように長年の体質改善は中々難しいと
 思います、特に大阪は。
 でも、皆さんが声を上げていかないと何も変わらないのでは
 ないですか?
 

投稿: マリー | 2007年6月18日 (月) 11時00分

エル様

出来ればもう少し具体的にお話していただけないでしょうか?

ダメな行政と分かっていてもその枠組みの中で議論する事があの犬達にどう有益なのでしょうか?
自分達の理想を掲げる事で、行政の気分を害して犬達が不幸になると言うのでしょうか?そんなものですか?

人の現場のことはよく分かりませんが、人でも改善すべき点が多々あると思います。それでも、行政はこんな体質だからと妥協すべきであるという事でしょうか?

私達の税金を搾取していた公務員(犯罪者)に対しても、そんな体質だからたとえ退職金何千万だとしてもそれはしょうがないのでマスコミのように非難すべきではないという事でしょうか?

エル様は人の福祉改善に貢献されているのだと思います。人より動物が大事とは言いませんが、私は動物の福祉の改善に力を注いでいきたいと思います。

人でもまだまだなんだから、犬ごときで騒ぐなと言う事であれば大きな間違いだと思いますよ。
日本の福祉なんて他のアジアの貧しい国々やアフリカの国々の人から見れば天国だとおもいます。
だからといって日本の現状で満足しろと言うのはおかしいでしょう。

それと、自身のことを異端者と言うのは是非やめて下さい。様々な意見があってこその議論です。
相手の腹を探りながら、言いたいことの一部のみを言うだけでは何も進展しません。
誹謗中傷と反対意見をぶつけるのとは全く異なります。
エル様のような意見は大歓迎です。
日本の社会性から見れば行政や獣医師会に意見する私の方が異端者になるんだと思います。

投稿: 縄田龍生 | 2007年6月18日 (月) 11時05分

縄田先生、はじめまして。
ただ一言、言わせて頂きます。
先生は何て素晴らしい獣医様でしょう!
感激しています。応援しています!
三言になりました。

投稿: わん助 | 2007年6月18日 (月) 11時25分

長々と私が書き込みましたことをマリー様、簡潔にお述べ頂きました。私どもも現場、研究者、各自治体の委員会と日々努力しております。

動物に関しましては家庭にもおりませんので何とも申し上げようがありませんが、人に対しても動物に対しても同じように行政に働きかけを試みる際は、抗議のみでは行き詰る事を申し上げたいと考えました。

しかしながら私自身が動物行政に無知な為、適格にお伝えする事が出来ないようです。

少し、動物の福祉について学びたいと考えます。
そののち、又先生にお相手願えれば幸甚です。

投稿: エル | 2007年6月18日 (月) 11時43分

エル様

エル様の日々の活動の中から現実的な助言を頂いたと思います。
ありがとうございます。
今回のような事は私にとって初めての経験であり、動物福祉に関しても初めて関わったばかりでほとんど無知です。
どういう風に行動していくのがベストと考えられるのかを具体的に助言していただければと思います。

以前にもエル様と似たような助言をされた方がいらっしゃいましたが、やはり具体的な助言は頂いておりません。
エル様の経験でもお話頂けたらと思いますが、いかがでしょう?

投稿: 縄田龍生 | 2007年6月18日 (月) 20時26分

先生、此方こそ失礼致しました。
経験を少しお話いたします。

真夏のある日、電話があり現場をみて欲しいといわれました。
現場に急いで参り、ドアを開けて欲しいと住人に頼みました。かなりの時間をおいてドアが開きました。が、中には入れません。天井までうず高く積まれた、ゴミ・ゴミ・ゴミ。和泉の繁殖場とは比較にはなりません。腐臭と汚物の匂いとその暑さ。

かき分けながら中に入ると少しの空間に汚物まみれの住人が座り、ブツブツと呟いていました。
直ちに行政に連絡を取りましたが、『存じていますし、
月に1~2度家庭訪問をしています』でした。
心底腹立ちました。どうやって会話が出来るのでしょうか。中はゴミの山です。入れません。『インターホンで』だそうです。
住人をあのままにすれば命に関わると判断いたしました。民生委員を動員いたしましたが、専門知識がありません。

しかし、事は緊急を要します。行政に緊急性を訴えても『決められた事はなされています』の1点張り。
ここから行政との根競べが始まりました。

今日は時間がありません。この続きは後日書かせていただきます。又この件は私の本来の仕事ではなくボラとして関わりました。

投稿: エル | 2007年6月19日 (火) 10時22分

エル様

貴重な体験をお話下さりありがとうございます。
是非参考にさせて頂けたらと思います。
時間のある時にお願いします。

投稿: 縄田龍生 | 2007年6月19日 (火) 19時43分

昨日は、有難うございました。
さて、行政との根競べをお話いたします。

まず、最初に1担当者では如何ともし難いため、関係事業所にお声をかけました。その結果、協議会よりヘルパー1名、行政側から保健士1名とケースワーカー1名が集まりました。
行政側からの提示はヘルパー1日3時間程度5日間の援助、保健士は1回の健康調査並びにケースワーカーは継続的な援助でした。
これではあのゴミ屋敷が衛生的な環境になるわけがありませんし、住人の妄想も消えません。そこで人集めを試みました。これは近隣のボラビュウロウーにお願いして数名を何とか調達できました。
官民一体の初仕事は広い3LDKに積まれたゴミの撤去作業です。
ヘルパーには、ご本人の身体の清浄と食料の調達をお願いいたしました。保健士は体調の聞き取り調査を但し行政の都合で1度のみ。ケースワーカーはゴミの撤去作業に私達と汗を流しました。
ここまで書き込みましたが、先生あの現場と似ていませんか。同じと思います。人であろうが動物であろうが官のみ民のみでは不可能が現状です。

仕事に参ります。折を見て頑張って障害者援助の続きを書き込ませていただきます。

冗漫な文章ですが、事実から1片のかけらでもと願っております。

投稿: エル | 2007年6月20日 (水) 09時20分

エルですが、上記記述に不適切な表現があります。
ボラの調達では無く確保です。
訂正しお詫び申し上げます。

投稿: エル | 2007年6月20日 (水) 10時01分

この問題は「行政に対する抗議のみ」ではないと思います。
犬たちを救うために、多くの人たちが具体的な救助方法を提案し、行動しました。
ある獣医師団は無償の治療を申し出ました。責任をもって引き取ろうとした愛護団体。必死に世話に通ったボランティアさん、署名やメール、電話等で訴えた後方支援の多くの方々。陽性でも引き取ると名乗り出た多くの里親候補者。
とうとう受け入れなかった行政。救援本部には愛護団体まで名を連ねているのに。
私は今回殺処分された子たちのずらりと並んだ亡骸を想像します。
直接世話をし、体温やまなざし、仕草を感じとった方々はいっそうあの子たちの無念さに涙されていることでしょう。
辛く、悲しい生涯の果て犠牲となったあの子たちは、日本の愛護の遅れ、今後の愛護活動のあり方を死をもって教えてくれました。
動物か人間かの二者択一ではなく、命を尊ぶために自分ができることをしていくことだと思います。
私は声を上げることしかできなかったけど、(時々支援金)しないよりはマシと考えています。
希望する者が多くなれば道は開けるとある本にありました。
良心的な方々が情報をくださり、状況を逐一知ることができました。悲惨な動物たちを救いたいといううねりは小さくはならないはずです。

投稿: モカムギ | 2007年6月23日 (土) 20時31分

上記モカムギ様のコメントを拝見いたしました。
どうも此方では私のコメントはご理解いただけないようですね。
縄田先生いつかまた、お話できる日を楽しみにしております。
失礼致しました。

投稿: エル | 2007年6月23日 (土) 20時59分

モカムギ様コメントありがとうございます。

エル様
ここではいろんな意見が飛び交う事が最良だと考えています。
あまり礼儀をわきまえない批判は削除も考えますが基本的に全ての意見を公開していくつもりです。
モカムギ様はじめ、私も含め多くの人が今回初めて行政に対し強い憤りを感じ、それぞれの思いで一生懸命活動してきました。
その行為はもちろん初めてという事もあり、経験された方から見ると間違った事もあったかもしれません。
エル様のように実際の経験の中から、この様にしたほうが良いなどの提案があることは私達にとって非常に有益なものであるはずです。
この1週間の訪問者数は一日平均100人ですので、皆エル様の体験談を聞く耳はしっかり持っております。
このブログはダメだと思わず、是非話の続きをして頂き、今後の活動の参考にさせて頂けたらと思っておりますので、よろしくお願いします。

投稿: 縄田龍生 | 2007年6月24日 (日) 09時59分

縄田先生、早速のコメント有難うございました。
可愛らしいブログに余りにもシビアで不衛生な現実を書き込むことにいささか抵抗を感じております。

モカムギ様、二者択一ではございません。人も動物もです。ただ、動物の現場に立ち会った事はございません。
其の為人の現場の悲惨さのみ書き込むことになります。
人の現場も行政への不満・不信に満ちております。
そのあたりを御理解いただけたらと思います。

折を見て書かせて頂きます。

投稿: エル | 2007年6月24日 (日) 11時43分

昨日は有難うございました。
少々時間がありますので書かせていただきます。

さて官民一体?のゴミの撤去作業にあたりケースワーカーと打ち合わせをいたしました。
住民が寝起きをしているリビングを中心とする事。
私共もから見てゴミであっても他人の持ち物を処分するという事。其の為本人の立会いの下で必ず行う事等。

その注意事項は重要でした。
確かに生ゴミと思われる袋のほかに紙袋がございました。その中には家の権利書・障害者手帳・預金通帳の類が出て参りました。
慎重に作業を進めていく為に撤去は捗りません。人員を
増やす事を考えましたが、行政からは無理といわれました。このケースワーカーも作業中に何度も携帯に緊急連絡が入りました。彼一人で20名以上の障害者を担当し
ています。福祉の現場は常に人手不足です。

そして次にヘルパーの期限の問題があります。
社会福祉協議会との約束は5日限りです。それでは住人の生活は元に戻ります。ケースワーカーと相談の結果、住人が幸運にも老人の福祉の対象になった事が分かり、そのサービスを前倒しに利用することにしました。
前倒しとは審査をへず緊急対応の措置です。
避難の意味を兼ねて然るべき病院へとも考えましたが、
「自損・他損行為が有る場合に限り」とのきまりがありました。

獣医師でおられる先生が、人の福祉に関する事柄をお読み頂く事に感謝を致します。

ではこの辺で。

投稿: エル | 2007年6月25日 (月) 09時06分

追記
後日、続きを書かせていただきます。

投稿: エル | 2007年6月25日 (月) 15時31分

縄田先生のご好意に感謝いたします。

介護保険の申請のためには、医師の診断が必要です。
通常はご家族が家庭医にお連れする事が多いようですが、この住人のケースでは担当者がお連れしました。

しかし、驚いた事に診療科目が外科です。
何故外科に・・・このようなケースでは協力医が必要ですが、この外科の先生以外協力してくださるドクターがご近所においでにならない現実がありました。

何とか診察を受けましたが、従来の妄想を主とする病気の他に認知症がありました。

さて、次に介護保険の契約があります。街中の事業所と契約を結びますが、この住人には介護契約を結ぶ当事者能力に当然ながら問題があります。

そのためご親族に参加をして頂く必要がでてまいりました。私共ではご親族に関する情報をもちません。
ここは行政にお任せいたしました。

さすがに早いです、戸籍に関しては。
すぐさま行政担当者がご親族にお願いいたしましたが、この住人とはここ数年連絡が途絶えておいでのようでした。

ご親族は年に1度ぐらい電話をされていたようですが、住人からは1度もないそうでした。
この住人の電話は料金未納で止められておりました。
着信は出来ますが、発信は出来ません。

ご親族に参加いただいてようやく契約が成立いたしました。

一応週3回、ヘルパーを派遣して頂き、配食サービスも受けることが出来るようになりました。

住人の生活はやっと当たり前の人としての尊厳を保てるようになりましたが、今後の人生をどう過ごす事が住人にとり幸福か、私達と行政、ご親族との話し合いを持つ必要がでてまいりました。

近隣の住民から不安の声が高まりました。妄想のひどい高齢者の一人暮らし、住民の不安も理解できます。

縄田先生、このケースは成功例の一つです。
悲惨なケースもあります。間に合わず最悪の結果も。
ご想像に難くないと存じます。

人でも動物でも近隣の住民との関係は大切です。
特にこの住人のようなケースでは、近隣の方の理解が何よりと行政も私達も考えました。

長くなりました、今日はこの辺で。ペット関連のブログに人の福祉を書き込む機会を頂き有難うございます。

投稿: エル | 2007年6月26日 (火) 16時40分

こんにちは。話の流れと関係ないんですけど、AAの犬であるばっちゃんは今どうしていますか?

投稿: 通りすがり | 2007年6月27日 (水) 10時55分

おはようございます。
先生のお言葉に甘えまして・・・。

前回の投稿で文脈が前後致しました。何分下書き無しの走り書きです。申し訳ありません。

今回は近隣住民の反応について書かせて頂きます。
ケースワーカー、担当者、そしてボラも言葉には致しませんが「孤独死」を意識しておりました。止むえないケースもあることも存じております。しかし出来れば防ぎたい。其の為行政サイドは幾度も会議をされました。
具体的な内容としては施設入所について。
しかし、ご本人もご親族も頑として受け付けません。
その上公的施設は数百人待ちです。
民間の施設は高額なため不動産の売却等の問題が絡みます。当面はご自宅で介護サービスを受けながら生活を続ける事が最良であるとの結論に達したようでした。

ただ、民生委員や担当課には近隣の住民から不安を訴える声が多く寄せられておりました。
火災や事故を懸念されての事です。この件に関しては無視は出来ませんが、解決も出来ません。近隣住民の不安を解消する方策もありませんし、扱う部署も具体的な行動は致しません。

そこでこの障害を持つ住民に「成年後見制度」の利用を勧めては如何かと助言を致しました。
障害者の「親亡き後問題」「認知症老人の保護」等の為に国が推奨している制度です。
この制度は4親等以内の親族、地方自治体の首長等が家裁に申し立てを致します。

この住民のケースでは以前ケースワーカーがご親族に話をされたようですが、拒絶されていました。
親族がいるのに他人に依頼することはないとの理由です。しかしご親族にもご事情があり、近い将来必要とされる事ではあったのですが。

そこでそれならば、無理かもしれませんが自治体の
首長にと考えました。が、行政の担当者から首長に依頼を
しても無駄である事。書類はこのケースワーカーの机に
回ってくるだけと聞かされました。
やはりご親族に申し立てをして頂く事が一番と考えまし
たが、行政は断念しておりました。
近隣住民の声は無視する以外手立てはありませんでし
た。

此処まで書かせていただきました。次回は最終となりま
す。有難うございました。

投稿: エル | 2007年6月28日 (木) 09時00分

ご無沙汰してしまいました。
本日もまた遠慮なく書かせていただきます。

続きです。

民生委員と私の愚痴交じりの会話から、地域活動に熱心な弁護士のお名前がでました。この方に相談をしてみる事になり連絡を致しました。幸運な事に地域ボラとして時間の許す限り協力をして頂ける事になりました。

まず始めに行政と連絡を取っていただきましたが、行政の反応としてはこれ以上の支援は出来ないとのことでした。
そこでこの弁護士はご親族に連絡をし、このままの状態であるなら緊急時の対応は不可能であり、またご親族として「保護責任者遺棄」にもあたるとの内容の手紙を郵送致しました。

これが功を奏し成年後見制度の利用を承諾なさいました。
民生委員はこれを受け近隣住民に説明を致しました。
私達も折を見てご理解いただけるよう働きかけました。
その結果不安を残しつつも訴えはやっと影を潜める事となり、今後はこの住民の状況に応じて後見人、ご親族、行政が互いに連絡を取り合い対処していく方向です。

私達ボラは週1~2度訪問をするのみです。又ご親族の助けを得て然るべき医療も現在は受けておられます。

ここに至るまで約1年かかりました。
その間行政・民間と時には協調し時には対立して互いに補い合い行動をして参り、現在に至っております。

この投稿が何かのご参考になれば幸いと存じます。
有難うございました。今後のご健闘をお祈り致します。


投稿: エル | 2007年7月 6日 (金) 12時06分

こんばんわ。
先日はお世話になりました。
さて、私が先生のブログに6月17日から7月6日に亘って書かせていただいた内容を、他のHPで紹介したいとのご依頼を頂き、再編集の上で書かせていただくことに致しました。ご了解をお願い致します。
なお、その節は長い内容を掲載頂きました事を、改めてお礼申し上げます。

投稿: エル | 2007年7月 8日 (日) 22時21分

エル様

貴重な体験をお書き下さりありがとうございました。
これを見た方々が様々な捕らえ方で、ひどい現実の一部を知らされたと思います。
今後の動物福祉の一助に生かせたらと思います。

人と動物で当然扱いは違うと思いますが、
行政と共に活動していく中で、人や動物を助けたい一心で働きかける民間人と職場の配置換えでしょうがなく担当となった行政の担当者とではかなりの温度差があるのは、人でも動物の福祉の現場でも同じだなというのが率直な感想です。

大きな温度差のある人同士が一つの問題に取り組むに当たり、互いに歩み寄る必要があるのは非常によく分かります。
しかも相手は、良きにせよ悪しきにせよ変化を極端に嫌ういわば権力者ですので困ったものです。

今回エル様の体験にある問題は、ある程度行政が手を差し伸べるべき問題だと思います。
が、和泉の犬達の問題は行政がしなければならない問題ではないのに、動物愛護をアピールしたかったのかどうか分かりませんが、手を出し、中途半端な対応をしました。
救助活動を簡単に考え、「純血種だから里親もすぐに集まるだろう」、「獣医師会も協力してくれるだろう」、「広島ドッグぱーくのように支援も集まるだろう」とでも、初めは思っていたはずです。

しかし、救援本部を集めると予想以上に犬ブルセラ症に対し獣医師会が懸念を示し、「万が一の時に責任が取れるのか」の声に対し何も言えなくなり今回のような結果になったのでしょう。

よほどの犯罪でもしない限り責任を取らされる事なく、何ら生活に支障が出ず、何をしようが破格の給料が保証されている彼らが、自分達の気に入らない意見は黙殺するという態度に今回本当に憤りを感じました。

今のところエル様の体験談から今回もっとすべきであった事、出来た事は思いつきません。

大阪府の職員の方で、今回の件に関わった方が匿名でもかまわないので何か意見をして頂けたらと思います。

人の表情というのは何を言わずともかなりの事を物語ります。
またたび獣医師団、アークエンジェルズ、大阪府の話し合いに同席させてもらった時の一部職員の冷たい表情と、人を見下したような質問の受け答えは今でもよく覚えています。

投稿: 縄田龍生 | 2007年7月 8日 (日) 23時22分

縄田先生、譲渡会のその後はどうなったんでしょうか?
譲渡会に対してのご意見を書かれていた手前、その後の結果(経過)もある程度、報告すべきでは?と思います。

獣医師としての意見は大きく、一言で結果を左右してしまうような事もあると思いますので、出来れば最後までお願い致します。


エルさんに対しての上記のコメントですが、確かに今回の場合はその面子(行政及びレスキュー側)で何かを出来たのかと言えば出来なかったという結果が証明しているではないかと思います。

ただそれで終ってしまうと・・・次回この様なことが起きてしまった場合に同様の経過を辿ってしまう懸念があり、それに対しての対策を考慮すべきではと思っています。

ここには未だ多くの訪問者があると聞きます。

先生ご自身お仕事もありお忙しいとは思いますが、この機会に何が足りなかったというのを検証し、次回に活かせるようなチャンスにすべきではないでしょうか?


足りなかったモノ?行政側、助ける側、それぞれにあるのではないでしょうか?

投稿: パンチ | 2007年7月 9日 (月) 11時13分

パンチ様

ご意見ありがとうございます。
譲渡会(?)のその後は、大阪府も詳細を公開していないみたいですので詳しく分かりません。大阪府のホームページに書いてある事が私の知りうる情報です。
まだ譲渡会の途中のようですので、あれこれ私が府に問い合わせるのもどうかと思います。

私は救援本部の各団体(特に動物愛護団体)は動物を助ける側だと当初思っていましたが違ったようです。
パンチ様にとって助ける側とは今回の場合誰を指しますか?

大阪府にとって救援本部のみが専門的な意見を持った民間だという扱いですので、それ以外(私やまたたびさんやアークエンジェルズさんや多くのボランティア・一般の方々)はカヤの外です。
エル様と行政との関係とは全く違います。

投稿: 縄田龍生 | 2007年7月 9日 (月) 20時37分

縄田先生

陰性犬たちがどうなったのか?

私も個人的に友人を通じて情報を得たいと考えていますが、是非先生には今回の件について行政と反対の立場を明確にし行動された方だと認識していますので、最後までこのHPで報告をして頂ければ幸いです。

一時の熱だけではなく、継続、成長、拡大が犬を飼っている一般の飼い主方たちだけではなく、飼っていない人たちにも認識を広めなければ、この業界を変える事は難しいと思いますので。


私が考えるに両方とも助ける側であったと思いますが、救援本部は公衆衛生を元に動き、ボランティア(区別のためそ呼ばせて下さい)は動物愛護を元に動いたのではないでしょうか?


確かに今回は蚊帳の外に見えましたし、エル様のお話とは異なりますが、このお話のようになるには、お互いまだまだ未熟な部分があるのではないかと考えております。


客観的に見える部分ですが、動物愛護を唱え行動する方たちは行動を感情に任せるあまり、他人から見ると時には異様な言動や行動を取っているように見えてしまいますし、観ていて残念な部分がかなりありました。(電話やFAX、メールなど嫌がらせになる時も・・・)

それでは一般の人は理解してくれないと思いますし、今回のボランティア側の戦略も浮き足立ったものが多く、少なくとも事実を歪曲し掲載してあるようなHPは信用する事が出来ませんでした。


逆にこのブログは色々な方たちからの意見を求め、先生がそれに答えることで、良いディスカッションが出来、より良い様々な情報を発信出来た事は素晴らしい事だと思います。

何より行政側の方の意見や検査側の意見も聞けた事は、私にとってもこの事例を考えるには非常に役に立った思います。

今、動物を巡る状況は非常に悪い状況であります。
改善をするためには、何事も一筋縄ではいかないと思います
それを成し得るには、自分たちの意見だけではなく相手の意見も理解する事が大事ですし、譲歩を勝ち取るためにも様々な視点から物事を勧めていく方が良いのではと思っています。

投稿: パンチ | 2007年7月12日 (木) 09時13分

いつも弱者である「生き物達」の代弁をして下さり、ありがとうございます。
和泉市ブルセラ症陰性犬の譲渡会も終了しましたが、残念なことにラブ3頭、ゴールデン1頭の里親様が決まりませんでした。
大型犬ゆえに環境等の問題もあるかと思いますが、この件に関わった支援者達も「何とかして」里親様が見つからないか、胸を痛めております。
よろしければ、先生のブログで呼びかけて頂けたら、幸いです。

ゴールデン♂
黒ラブ♂2頭
黄ラブ♀

問い合わせ先
大阪府ブルセラ病感染犬等救援本部事務局
(大阪府環境農林水産部動物愛護畜産課)
℡06-6941-0351 内線4660,4661

あと1歩の幸せをどうかこの仔達にチャンスをよろしくお願いいたします。

投稿: ハナ | 2007年7月29日 (日) 12時41分

連続の投稿で申し訳ございません。

発生当時から現場でお世話されていたボランティアさんのブログにて、最新情報を確認いたしました。

29日現在、ゴールデンと黄ラブの里親様の希望があるそうです、
黒ラブ2頭がまだ決まっていません。

どうか、優しい飼い主様とめぐり逢えることを願います。

縄田先生、発生当初よりご尽力くださり「心よりお礼申し上げます」

投稿: ハナ | 2007年7月29日 (日) 19時22分

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