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2010年5月18日 (火)

質問に答えます

1.節足動物のみに効く殺虫剤とはいうものの、例えばゴキブリホイホイを子供がいたずらしてなめてしまった場合全く影響なしと言い切れるのでしょうか?

東京都の行った調査データには以下の記述があります。
http://www.anzen.metro.tokyo.jp/pdf/report_104.pdf)148ページ

フィプロニル
1.名称;5-amino-1-[2,6-dichloro-4-(trifluoromethyl)phenyl]-4-[(trifluoromethyl)
sulfinyl]-1H-pyrazole-3-carbonitrile
2.農薬名;フィプロニル,プリンス,fipronil,regent
3.IUPAC名;(±)-5-amino-1-(2,6-dichloro-α,α,α-trifluoro-p-tolyl)
-4-trifluoromethylsulfinylpyrazole-3-carbonitrile
4.構造系;ピラゾール
5.CAS番号;120068-37-3
6.分子式;C12H4Cl2F6N4OS
7.構造式;
8.分子量;437.2
9.概要・性状;白色粉末
10.融点;200~201℃
11.沸点;
12.引火点;
13.溶解性;187.5 g/L (メタノール)
2 mg/L (水)
14.LogPow ;
15.ADI ;0-0.0002 mg/kg-体重 (FAO/WHO,JMPR 2000)
(FIPRONILとFIPRONIL-DESULFINYLについて)
16.魚毒性;B-s
17.急性毒性;LD50 6572 mg/kg (ラット、雄)
LD50 6236 mg/kg (ラット、雌)
18.慢性毒性;TDLo 420 mg/kg/2W-連続(ラット、経口)
TDLo 336 mg/kg/4W-連続(ラット、経口)
TDLo 1638 mg/kg/13W-連続(ラット、経口)
TDLo 10950 mg/kg/1Y-連続(ラット、経口)
TDLo 554 mg/kg/6W-連続(マウス、経口)
TDLo 910 mg/kg/13W-断続的(イヌ、経口)
19.その他;水棲動物に強い影響を及ぼす

ここでいう、TDLo は最小中毒量(Toxic Dose Lowest)、LD50 は実験動物の50%が致死する量です。

13週ごとに体重1kgの犬にフロントライン2~10kg用(フィプロニル67mg)を13~14本飲ませた時に中毒の可能性が出てくることを意味しています。

また、ラットの実験ですが、体重1kgでフロントライン2~10kg用(フィプロニル67mg)を93~98本飲ませると、半数が死ぬという事を意味しています。

ミッチーさんの言う「全く影響なし」の定義は分かりませんが、もちろん気持ち悪くてよだれを出したり、吐き気を催したりすることはあるかもしれません。腸内細菌のバランスが崩れ、下痢を起こすかもしれません。

そういう意味では全く影響なしとは言い切れませんが、水も飲みすぎると、水中毒を起こします。醤油も飲みすぎると重大な健康への影響を及ぼします。

2.のみ、ダニ除けとして、例えば人間の子供の首筋に添加しても全く影響ないと言い切れるのでしょうか?

上記のように、経口投与でさえかなりの容量を投与しなければ中毒は起こりません。経皮であればより中毒に必要な量は多くなります。

ここでも、「全く影響ない」かどうかを言及されていますが、もちろん人によっては薬物に過敏に反応する人もいるでしょう。

金属アレルギーの人は、ほとんどの人が全く影響のないネックレスに対して、ひどい炎症を引き起こします。

人間にとって生きるために必要な栄養源としての小麦を食べると瀕死の状態になる人もいます。

3.我が家の小型犬はこれをすると、狂ったように走り回ったり具合悪そうになるのですが、又これを添加した犬を膝に抱いて長時間座っている人間の方も具合が悪くなったりするのですが、これは気のせいでしょうか?

2番の回答でご理解いただけると思いますが、金属アレルギーの人は金属のネックレスをつけません。

小麦アレルギーの人は小麦を避けます。

フロントラインをつけて明らかに様子がおかしいと感じるのならば、フロントラインをやめて、他の製剤(アドバンテージやレボリューションなど)に変えればいいだけではないでしょうか? 

4.ワクチン、フロントライン、狂犬病と、実質殺虫剤を毎年頻繁に摂取することに、長いスパンで見た場合全く影響なしと言い切れるのか心配です。人間の子供のワクチンでこのように毎年行われるものは聞いたことがありません。

「全く影響なし」と何度も言われていますが、もちろんワクチンにより不幸にも亡くなる犬がいます。しかし、ワクチンにより死なずにすんでいる犬がどれほどいるでしょうか?

現在のところ、フロントラインによるダニ予防をせずにバベシア症で死ぬ犬はたくさんいます。ワクチンをせずにウイルス病やレプトスピラ症で死ぬ犬はたくさんいます。ノミ駆除をせず、重度の皮膚炎や、人へのノミ被害、猫引っ掻き病を起こしているケースはたくさんあります。

しかし、長期のワクチン接種やフロントライン塗布による健康への慢性影響は確認されていません。

もちろん確認されていないだけで「全く無い」とは言い切れませんが、そのリスクは無視できる程度ではないかと考えます。(現実に犬の寿命は延びています)

またワクチンと一言で言っても様々です。

人でもインフルエンザワクチンは毎年接種が推奨されています。

5.ワクチン、狂犬病に関しては欧米では3年に1回の所が多い等、何故国によりまちまちなのでしょうか?

混合ワクチンはその使用説明書に毎年接種が望まれるとなっています。それに従わず3年に1回で良いというデータを残念ながら我々は持ち合わせていません。

逆に本当に3年に1回で大丈夫か?と言われたときに大丈夫とは言えません。

獣医療人としては使用書に従うのが当然であろうと思います。

とはいっても、混合ワクチンに関しては自己責任の下、3年に1回しか注射しないと選択される飼い主様もいらっしゃいますし、全くしないという方もいらっしゃいます。

また、狂犬病は毎年数万人の人が死んでいる恐ろしい病気です。

国によりその病気への取り組み方や国民性の違いなどからまちまちなのだと思います。

欧米では人の子宮頚がんのワクチンは無料接種であるのに対し日本では自己負担です。さまざまな場面で、国の状況、国民性等により政策が違っていて不思議はありません。

ほとんど副作用のない狂犬病ワクチンをあえて3年毎にした場合、確実に接種率は落ちます。犬を飼っていない日本人がそれを納得するでしょうか?

犬のブルセラ症ですら一部の人があれだけ大騒ぎしました。

エンジェルズ本部の周辺ではいまだに保護犬の疥癬症などで自然が破壊されると間違った認識を持った方々がいます。

6.最近増加傾向にあると言われる犬猫のアレルギーや悪性腫瘍との関連はあるのでしょうか?

フロントラインが関連しているという報告はありません。関連があるという事を証明するには科学的な証明が必要です。

疫学的な(正しい)調査もされていないのではないでしょうか?

インターネット上には様々な情報があふれています。

生きている限り「全く健康に影響が無い」生活は不可能ですので、全ての事に関して『リスク』のみを考えるのではなく、必ず『メリット』も考え、例えばフロントラインを使わない『リスク』も考えてください。

『フロントライン危険論』は非常に偏った、しかも重箱の隅を議論の99%にしているようなものです。

私たちが病気になったときに使う『薬』は100%安全ですか?

そうでなければ、薬の使用をやめますか?

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コメント

う〜ん、医療人がこんな大ウソついていいのかしら。。。
ほどんど副作用のない狂犬病予防ワクチン????
医療情報のデータベースにも、副作用での死亡例がわんさかありますが?
海外の獣医師会は、3年に1回以上は過剰で危険として警告を出しているのに?
他の質問には丁寧に調べてお答えになっているのに、なぜか狂犬病に関してはコメントなし。。。データを持ち合わせていないですって?
ネット時代である現代は、素人でも海外の獣医師向けサイトを簡単に調べられますのに。。。
真に真にがっかりしました。

投稿: 通りがかりでびっくり | 2010年8月22日 (日) 01時25分

通りがかりでびっくり様

あなたの様に他人のコメント等を嘘だと言うには、常識ある人はその根拠となる出典・参考資料等を必ず併記します。
人を批判するにはそれなりの知識と覚悟をもってされるのが賢明です。今後のあなたへのせめてもの助言です。


>ほどんど副作用のない狂犬病予防ワクチン????
医療情報のデータベースにも、副作用での死亡例がわんさかありますが?

例えば農水省のHP内の動物医薬品検査所副作用情報(http://www.maff.go.jp/nval/iyakutou/fukusayo/jyohou/3264.html)では、1993年から2002年までの各メーカごとのワクチンによる副作用が載っていますが、23件の死亡例が記載されています。
もちろんこれが実数だとは思いませんが、1年で2~3件という計算になります。

一方、厚生労働省のデータでは(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/01.html)年間約500万頭の犬が接種を受けています。
単純計算で約2000000頭接種して、1頭が死亡するとなります。死亡の確率%で言うと、0.00006%以下となります。

私の10年以上の経験でも、狂犬病ワクチンでアナフィラキシーショックを起こした犬は0頭です。軽度のアレルギー反応も0頭です。

副作用が多いか少ないかは、まさにワクチン接種によって得られるメリットの大きさと比較しての話だと思います。

例えば一部の混合ワクチンの中に入っているコロナウイルスワクチンは接種によるメリットがあまり大きくなく、それに比較しアレルギー等の副作用を起こす可能性がゼロではないことから、当院ではコロナウイルスの入った混合ワクチンを採用していません。
レプトスピラワクチンも生活環境によって接種するしないを決めています。

これをふまえて副作用が多いというのであれば、それ以上話しても無駄だとおもいます。

>海外の獣医師会は、3年に1回以上は過剰で危険として警告を出しているのに?

是非出典を示してください。

投稿: 縄田龍生 | 2010年8月22日 (日) 10時44分

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